今年6月、女優の優香と結婚した青木崇高。結婚の話題になると“まだ自分は1年生なので……”とテレ臭そう。
「人生ひとりでするべきことは、やりきったみたいな感覚があったんです。この先、もうここからは誰かと一緒じゃないと、自分ひとりでの表現や自分自身に“飽き”がきてしまうんじゃないかという思いもあって。なので、そのタイミングで彼女に出会えたことは、本当によかったと思います」
新婚生活で楽しいことは何かと聞くと、
「食べることが楽しいです。これまでひとりで住んでいたので、生活はガラリと変わりました。一緒にいる中で、自分はこういうやつだったのかとか、こんなしょうもないことでグジグジするんだなとか、自分自身への新たな発見もあって楽しいです!」
俳優でありながら、全大陸制覇するなどバックパッカーとしても知られる青木だが、今回主演を務めた『雨にゆれる女』の監督との出会いも旅先だった。
「14年前、ヨーロッパをひとり旅していました。そのときパリのカフェで日本人がごはんを食べているところを見つけたので声をかけたんです。“僕もまぜてくれませんか”って。いろいろ話していく中で、そのうちの1人が“俺、カンヌのカーペット歩いたことがあるんやで、こう見えて”って(笑)。それが半野監督との初めての出会いでした」
半野監督と10年後に奇跡の再会
半野喜弘氏はホウ・シャオシェンやジャ・ジャンクーなど、世界の名匠たちの映画音楽を手がけてきた音楽家。その運命の出会いから10年後、なんとまた東京で偶然再会を果たし、“今度一緒に作品を作ろう”という話から具現化したそう。半野氏は今回が監督デビュー作となる。
「台本を書きあげるのがものすごく早い方で“え、もう!?”ってビックリしました(笑)。映画のこともすごく詳しいですし、もう10本くらい撮ってるんじゃないかっていうくらいのスピードで。そんな監督とは、せっかくの出会いから始まったので、大勢の人がある程度の評価を出すものよりも、極端に意見が分かれたとしても“強いもの”を出していきたいよねと話していました」
なにごとにおいても、自分から行動しないと“可能性”は生まれないと青木。
「こういう仕事をしていると、いろんな情報にふれたほうがいいと思うんです。でも、僕は待っていて誰かからたくさん声をかけられるタイプでもないので。自分で求めて動いて、その中でたくさんのものを得て糧にしていかないと。芝居で表現するときに“この人ちゃんと見たいな”って思わせる人になりたいです」
<作品情報>
映画『雨にゆれる女』
人との関わりを拒み、本名を隠してひっそりと暮らす男・飯田健次(青木崇高)。別人として生きる健次の前に、ある日突然、謎の女・理美(大野いと)が現れ―。健次の過去には何が隠されているのか、そして、なぜ彼の前に女は現れたのか。サスペンスフルな愛の物語。
11月19日(土)より、テアトル新宿にてレイトロードショーほか全国順次公開