サバンナ高橋

 1月に独立騒動を生謝罪して以降、スタジオ内への関係者以外の立ち入り禁止措置がとられ、厳戒態勢で収録が行われている『スマスマ』。ファンによる番組観覧も、VTRに後から声だけをかぶせる手法がとられるなど“生の5人”をいっさい見せていないSMAPのメンバー。

『BISTRO SMAP』でのメンバー間のかけ合いがほとんどなく、殺伐とした雰囲気がテレビを通しても伝わってくるほど。もともと仲よしグループではありませんが、とくにキムタクが孤立するような場面が目立っていましたね」(スポーツ紙記者)

 それでも5人のいびつな関係は、徐々に和らいできていたように思えた。遺恨の残る木村拓哉と香取慎吾が目を合わせることはないものの司会の中居正広は木村とも自然な振る舞いを見せるようになった。そんな姿にファンも「笑顔が戻った」と、解散撤回の希望を見いだしていたのだった。

 ところが、である。メンバーたちの本当の“現在地”を知らしめる情報が舞い込んできた。その“事件”は「今年の最低視聴率6・4%を記録」などとニュースになった、11月14日放送の『BISTRO』で起きていた。

 この日のゲストは“ビストロ初登場芸人”として陣内智則、小籔千豊、サバンナ、サンドウィッチマン、平成ノブシコブシの8人が登場。メンバーが料理を作る間、中居とのトークでひとしきり盛り上がった後、芸人たちは調理スペースに移動して4人と対面した。

観客のいないスタジオですから、現場はシーンとして、小籔さんらも恐々とした表情を浮かべていました。中居さんと芸人さんたちが繰り広げていたトークに反応することなく、木村さんらメンバーは黙々と無表情で料理していたわけですから。サバンナの高橋(茂雄)さんが“確かにコレ緊張しますね”とつぶやくと、現場は少々和みましたが……」(制作会社関係者)

 トークは各芸人ひとりひとりの特技を木村、稲垣吾郎、草なぎ剛、香取が当てるクイズ形式で進められた。さすがのプロの芸事に次第に表情もほぐれ、中居も含めたメンバーの笑い声がスタジオに響き渡るようになっていった。

 そしてサバンナの出番が回ってきたときだ。放送では八木真澄がメンバーのリクエストに沿って「1050個の一発ギャグ」を次々と披露して大爆笑、という編成がとられていた。しかし、ここにオールカットされた問題のシーンがあったのだ。相方の高橋が話し始めたとき……。

「中居さんが“そういえば、高橋くんといえば、あの音楽ユニットだよね?”とフリ出したんです。するとほかの4人も“あ〜、あの人ね”“ディスコ?”“チョコレイト?”“Perfumeでしょ? Perfume”と悪ノリしてイジリだしたんです。そのときの5人は息の合ったチームワークを見せていましたね」(前出・制作会社関係者)

 交際がウワサされるPerfumeのあ〜ちゃんをネタにされてタジタジの高橋に、互いに顔を見合わせて大喜びする面々。スタジオ内の雰囲気はファンが生観覧していた当時のソレに戻っていた。

でも、なかなかイジリが終わらない空気を見かねた高橋さんがつい、“なんでこんなときだけ一体感だしてくるんですか!?”と皮肉を込めたツッコミをしてしまったんです。するとハッと思い出したかのように、途端に5人の顔から笑顔が消えて再び重苦しい雰囲気に変わってしまった。面と向かって“不仲なんでしょ!?”と指摘されてしまったようなものですからね」(前出・制作会社関係者)

 “ケンカ中”だったのを忘れて、テレビを見て思わず笑いあってしまった夫婦のような感じだろうか。芸人たちにノせられて、SMAPもつい昨年までのノリを出してしまったようだ。その凍りついた様子は当然、放送できるはずもなく、ごっそりカットされてしまったのだが……。

「収録ではとにかく木村が盛り上げようと頑張りすぎて、それがカラ回りしている状況。中居を除いた3人との温度差にはかなり開きがあります。高橋のたったひと言でそんな状況になるのですから、すべて生放送なんて夢のまた夢。“事故”が起こりますよ」(バラエティー番組スタッフ)

 芸人でさえピリピリする現場は、バラエティー番組に慣れていない大物俳優や女優をゲストに呼ぶのは難しいのだろう。最近では芸人、政治関係者やスポーツ選手ばかりが呼ばれている。

「今回の芸人軍団のキャスティングも収録の数日前に決まったといいます。放送はあと4回とみられていますが、ゲスト選考は最後まで難航しそうですね。11月上旬に来日したレディー・ガガ、そして小堺一機と関根勤の“コサキン”コンビがすでに収録ずみでストックされているみたいで、キャスティングの状況次第で放送されていくでしょう」(テレビ局関係者)