「局アナはタレントではなく、会社員」
12月1日、今年の流行語大賞が発表されましたが、私のなかでの流行語大賞は、やっぱり“文春砲”かな。文春砲が世間を駆け巡った1年だったし、まだまだその勢いは止まらないんだなと、今回の不倫報道を聞いて改めて思いましたね。
テレビ朝日のアナウンサー同士の不倫に関する局の対応に、乙武さんがお怒りのようですが、乙武さんがそれを言うのはちょっと違うよね。
冷静に判断すれば、不倫をしていたという点では、乙武さんも今回のアナウンサーたちも同じ穴のムジナ。怒りの矛先が、たとえメディアの理不尽な対応にあったとしても、不倫を巡り乙武さんが彼ら及び局を批判することには違和感を覚えます。
世間ではこのツイートを賞賛するような意見も見受けられるけど、メディア叩きって結構ウケるんですよ。気持ちはわからなくもないけれどね。
そもそも第一、乙武さんの批判には、ひとつ大きな間違いがあると思います。
それは、乙武さんはタレントだけど、局アナたちはあくまでも会社員であるということ。非常に微妙な立ち位置ではありますが、フリーアナウンサーで事務所に所属している身ではなく、局に勤める以上、契約上は会社員なんです。
それゆえ、今回のテレビ朝日側の対応は、当然の発言をしたまでのこと。会社側が社員の情報をこれ以上言うことはできません。納得がいかなくても仕方がないんです。
今後、仮に処分を受けるとしても、それはあくまで不倫をしたという社会人としての資質を問われてのこと。タレントが不倫をしたという状況とは異なると思います。
「乙武節が復活したのは良いこと」
その発言がどうであれ、乙武節が復活し、メディアにも取り上げられてきたという、この状況に一安心です。まだ需要がある、居場所があるということなので。彼も社会的に十分制裁を受けたと思うので、これからはまたどんどん活躍して欲しいですね。
以前、乙武さんの不倫報道を受け、『週刊女性PRIME』のこの連載で主婦目線の厳しい意見を述べたことがあったのですが、その直後、なんと乙武さんの代役として講演に呼ばれたことがあって(笑い)。なんだか申し訳ない気持ちと、ありがとうという気持ちが入り混じっていたので、こうやってまた復活されたことは素直に嬉しいです。
《構成・文/岸沙織》