フジテレビの“看板ドラマ枠”とも言われた月9の苦戦が続く中、ついに非常事態が発生した。
「1月から始まる月9は、竹野内豊さんに主演をオファーしていたんですが、最終的に断られてしまったんです。局内は大慌てで、代わりの俳優探しにてんやわんやですよ」(制作会社関係者)
全盛期は木村拓哉の『HERO』や『ラブジェネレーション』『ロングバケーション』の視聴率が30%を超えたこともあったが、最近では10%に届かないことも多い。
「今年4月クールの『ラヴソング』は、主演に福山雅治さんを起用したにもかかわらず、全話の平均視聴率が8・5%とワーストを記録。現在放送中の『カインとアベル』は、初回視聴率が8・8%と初回のワーストを記録してしまいました」(スポーツ紙記者)
1月からの月9には、半年ほど前から竹野内にオファーをしていたが折り合わず、NOを突きつけられた形に。
「フジテレビ側はいくつかのシナリオ案を提示していたんですが、竹野内さんがどれも首を縦に振らなかった。最終的に“やりたい話が全然出てこない”という理由で断られてしまったんです」(前出・制作会社関係者)
竹野内の辞退で、2番手のキャスティングにも影響が及んでしまった。
「竹野内さんが主演なら、ということで瑛太さんも出演することになっていたので、彼の出演もなくなってしまったんですよ」(前出・制作会社関係者)
1月スタートのドラマは通常12月初旬にはクランクインするので、この時期に主演を探しているというのは異例なこと。絶体絶命の状況でやっと主演が決まったという。
「西内まりやさんのスケジュールが奇跡的に空いていました。昨年夏に放送された『ホテルコンシェルジュ』(TBS系)で初主演を務めた期待の若手女優ですね。栗山千明さんの出演も決まったそうです」(テレビ局関係者)
もちろん、ストーリーは竹野内主演で考えていたものとは別のものになる。
「こういった話を聞くと、フジテレビのドラマ制作スタッフのクリエイティブ力が落ちているような気がしますね。
以前はドラマ企画の打ち合わせで“これをやりたいんです”と、プロデューサーが自ら企画を練り上げてきましたが、最近は“何かいい企画ありませんかね?”と事務所任せのこともあるようです」(芸能プロ関係者)
フジテレビに限らずドラマの視聴率が昨今、低下傾向にある原因のひとつに“キャスティング至上主義”があると指摘されてきた。
「主演俳優のスケジュールを押さえることが最優先で、そこからどんな話にしようかと考えるんです。たとえいい企画があっても、その俳優に合わなければボツになってしまう。
これはドラマがつまらなくなる悪い傾向だと、長らく言われているのですが、いっこうに改善される気配が見えませんね……」(前出・芸能プロ関係者)
フジテレビに月9について問い合わせてみると、「まだ発表前の案件につきましては、お答えすることはできません」とのことだった。
ドラマを見るために女性が帰宅を急いだという、輝かしい月9の伝説が復活することはあるのだろうか─。