「アウトローな役のオファーがくるのは、この顔だからでしょうね(笑)」
竹内力の代表作として知られる『ミナミの帝王』。'10年に千原ジュニアを主演に迎えてドラマ化。そんな新シリーズの劇場版『劇場版 新・ミナミの帝王 THE KING OF MINAMI』が満を持して公開!
「僕ら大阪の人間からすると、この作品は竹内力さんのイメージが強すぎるので最初は断ったんです。でも僕が断っても、結局は誰かが演じるわけで。それを見るぐらいなら、足を踏み入れてみるのもいいかなって」
貸した金は手段を選ばず回収する高利貸し屋の萬田銀次郎を演じている。
「いわゆる金融屋からお金を借りたり、稼ぎを貯めこむとか、僕自身はお金への執着はないので、銀次郎と似ている部分はないかな。芸人は売れている人でも金銭感覚がブレている人はあまりいないと思います。いつまでたってもカップ焼きそばは美味しいし(笑)」
舞台となる繁華街ミナミは、下積み時代に出演していた劇場があったこともあり、思い出深い場所。
「臭いですけど、ミナミは僕にとって青春ですね。当時住んでいたのもそのあたりだったし、劇場への通勤路だった“ひっかけ橋”ではよくナンパもしていました。今回、共演させてもらった板尾(創路)さんにはよくミナミでご飯に連れていってもらっていたので、感慨深いですね」
吉本は先輩が後輩におごるシステムだそうだが、これまで後輩に使った金額は――。
「具体的な金額はわからないですけど、何百万円は使っていますね。でも後輩と一緒にご飯に行くから面白事件が起きて、それをテレビで話すことができるので“ウィンウィン”ですよ。よくご飯に行くのは大阪時代ならケンドーコバヤシ、陣内(智則)、サバンナ高橋、今はタケトが多いかな」
劇場版ではSNSでのトラブルなどが描かれているが、自身はネット事情にはかなり疎いそうだ。
「SNSに関しては完全に乗り遅れたタイプなので、傍観しています。炎上騒ぎを起こした芸人仲間がいても、ネットに詳しくないので、それを見て対応を変えるとかもない。でも、今は誰しもがネットのトラブルに巻き込まれる可能性がある時代。今しか描けない内容になっているので、女性の方にもぜひ見てほしいですね」
<作品情報>
『劇場版 新・ミナミの帝王 THE KING OF MINAMI』
なんばパークスシネマ、新宿ピカデリーほかで公開中。出演/千原ジュニア、大東駿介、赤井英和ほか