昨年12月3日から帝国劇場で行われていた舞台『ジャニーズ・オールスターズ・アイランド』(通称:ジャニアイ)。ジャニー喜多川氏が作・構成・演出を手がける4年ぶりの新作で、1月24日に千秋楽を迎えた。
「全部で3幕の構成。1部は過去、3部は未来を描くということは発表されましたが、2部だけは開演するまで内容がわからなかった。
ふたを開けてみれば、2部は日替わりゲストが登場するという演出でした」(スポーツ紙記者)
玉森や同グループの藤ヶ谷太輔、Sexy Zoneの佐藤勝利などが主要キャストを務め、デビューを目指す50人以上のJr.が出演する豪華舞台。そのうえ日替わりのサプライズゲストが出演するとあって、チケットは全日程即日完売となる盛況ぶりだった。
「初日はゲストの東山紀之さんが『仮面舞踏会』を披露。千秋楽はKinKi Kidsの堂本光一さんが登場しました。ほかにも滝沢秀明さんやSexy Zoneの面々など、舞台になじみのあるタレントが出演しましたが、それだけではなかったんです」(前出・スポーツ紙記者)
ゲストだけで40人以上のジャニーズタレントが登場。その中にはTOKIOの松岡昌宏や関ジャニ∞の渋谷すばるなど、舞台よりもテレビ出演が多いメンバーの姿も。極めつきは嵐の松本潤の登場だ。
「千秋楽の1日前にゲスト出演した松本さんは、嵐のコンサートツアーでも行った『DJ MJ』姿で登場。ゲストはそれぞれ本人がプロデュースしたステージを行うのですが、松本さんは『ジャニアイ』にちなみ、歴代グループの曲をDJ方式で披露したんです」(当日観劇したファン)
さらに松潤の粋な演出が、帝国劇場を訪れたファンを沸かせたという。
「曲ごとに違うJr.を登場させ、舞台に出ているメンバーを2幕の間に全員出演させたんです。
もともと、ジャニーズの舞台はJr.を見に来るお客さんがほとんど。ほかのゲスト出演者のときには、こんな配慮はありませんでした」(前出・当日観劇したファン)
今回の一件で、大きく株を上げた松潤だが、「ジャニーさんと仕事をするのは15年ぶり」とステージ上で語ったほど、舞台出演は極端に少ない。ほかにも、普段は舞台に出ない珍しい顔ぶれが相次いでゲスト出演しており、『ジャニアイ』は、これまでの帝国劇場の公演とは明らかに違っていた。
背景にあったのはやはりSMAPか
その背景には、同舞台の期間中に解散したSMAPにまつわる裏事情があったそう。
「KinKi Kidsや滝沢さんはジャニーさん預かりの“舞台班”。TOKIOや嵐、関ジャニ∞などは“テレビ班”と言われています。このテレビ班の中でも、かつてはSMAPなどを担当するI元マネージャー班と、嵐などを担当するJ副社長班に分かれていましたが、このことは業界のタブーとされていました」(芸能プロ関係者)
2つのテレビ班については共演することもめったになかったため、テレビ業界やファンの間では“派閥”がささやかれていた。しかし、SMAPの独立騒動によって明るみに出てしまった。
「もともと、Kis-My-Ft2やSexy ZoneもSMAPと同じI元マネージャー班の預かりでした。だから、嵐やTOKIOと同じテレビ番組で共演することもかなり異例だったんです。
今回はそんな壁を取っぱらい、事務所の全デビュー組が後輩の舞台に駆けつけることで、“SMAPなき後、ジャニーズ事務所に派閥なし”と、事務所内の統制が取れているという矜持を大々的に誇示したかったのでしょう」(前出・芸能プロ関係者)
松潤のすべてのグループを網羅した演出は『ジャニアイ』のもうひとつの意図にものっとったわけだ。その日のステージを客席でジッと見つめていたのは、濃ゆ〜い面々。
「客席にはメリー喜多川副社長と、彼女と親交の深い黒柳徹子さんが訪れていました。さらには、近藤真彦さんの姿も。せっかくの舞台でしたけど、すごく“事務所の圧”を感じちゃいました……」(前出・当日観劇したファン)
舞台裏で静かに起こっていた“帝劇の変”。この一体感はいつまで続く……?