ドラマ『嫌われる勇気』で監察医を演じている相楽樹 撮影/渡邉智裕

「『とと姉ちゃん』の撮影とはだいぶ違いますね。朝ドラの現場も独特ですが、逆に普通の1クールの連ドラにレギュラーで出演するのは初めてなので、どういう感じだろう、と探りながらやっています」

 ドラマ『嫌われる勇気』(フジテレビ系列 毎週木曜 夜10時〜)の収録現場で、監察医の相馬めい子を演じている相楽樹をキャッチ! 

 心理学界の三大巨匠のひとり、アルフレッド・アドラーの心理学を100%体現できる刑事がいたら……。アドラー心理学を解説し、ベストセラーとなった『嫌われる勇気』を原作に、大胆に実写化したドラマだ。

 このドラマが、連続テレビ小説『とと姉ちゃん』に、ヒロイン常子(高畑充希)の妹・鞠子として出演して以来、初の連ドラ出演になる。

「今回は実年齢より7歳も上の、28歳の監察医という役をいただきました。『とと姉ちゃん』では鞠子という女性の一生を演じましたが、それまでは等身大の役、大学生とか高校生といった学生が多かった中でどこかで大人を演じなくては、と思っていたので。新しい挑戦ですね」

 キャリアウーマンで、助教授の地位についているめい子。解剖室を訪れる刑事の前で髪の毛をかき上げ、色気で男性をクラクラッとさせるシーンもあるけど?

「あの仕草はもともと台本になかったんですけど、私の中でキャリアウーマンのイメージって、バサッと髪の毛をかき上げるということだったので、自分で考えました。そこで香る香水に男性がクラッと(笑)」

 もしかして、似ていると話題になった壇蜜を参考にしたとか?

「女優さんで言えば、篠原涼子さんをイメージしています。色っぽく見えていますか(笑)? 鞠子のイメージが強いと思いますけど、こういう役もやるんだと驚いてもらえたらうれしいです」

朝ドラ後に体験した初めての○○

 朝ドラ後は、少しだけ休みがとれたという相楽。海外ロケの仕事では、初めてのヨーロッパも体験したという。

「フランスの蚤(のみ)の市で“お宝”を発見するという番組で、パリに行きました。本当に楽しかったです! 10月末から11月の頭まで、2週間弱ほど滞在して。パリではおいしいものをたくさん食べましたが、やっぱりパンが絶品でした」

 ただ、パリの街は訪れる前に持っていたイメージとちょっと違ったようで、

「あんなに路上にタバコの吸殻が散らかっているのにはびっくりしました。ベランダで吸っていて、ポイッて捨てちゃうし。ある意味、カルチャーショックでしたね。日本がどれだけキレイなのかを実感しました」

 朝ドラ出演後、芝居以外の仕事もオファーが来るようになったという。

「クイズ番組とか、今まで出る機会のなかったバラエティーにも出させていただいて。いろいろなお仕事をさせていただいているので、毎日が本当に楽しいです」

 1クールの連ドラにも挑戦し、活動の場を広げている相楽。

「まだまだ“ああ、自分はダメだな”と思うことが多いので、いろんな現場に行ってもまれたいですし、いろいろな監督にも出会いたい。舞台もやってみたい。もっと刺激にあふれた1年にしたいですね」

 そんな彼女の気分をアゲてくれる“元気の素”について聞いてみると、

「毎年佐賀に住んでいる叔父がイノシシを撃って、燻製(くんせい)にしてふとももを丸々送ってきてくれるんです。先日もそれを切って家のオーブンで焼いて食べました。脂が乗ってて最高なんですよ。私、イノシシ年なのでイノシシを食べて精をつけろ、と叔父に言われています。あ、でも“共食い”って大丈夫なのかな(笑)」