公の場でやり合うことにはリスクがある
生番組出演をめぐり、浅草キッド・水道橋博士とウーマンラッシュアワー・村本大輔が一時口論となった。また記憶に新しいのがTwitterを通して繰り広げられる芸能人たちの感情的なやりとり。ギャラリーのひとりとして、フィフィは思ったところがあったという。

経緯のわからないプライベートな喧嘩は、裏でやるべきこと

 ことの発端は、事務所を通さずに村本さんが、Twitter上で番組出演を呼びかけたことにあるようだけど、そうした経緯なんてわからない人のほうが多いですよね。

 この件に限らず、芸能人が共演者や業界の人間に対して、しばらく時間がたってからSNS上とかで不満を漏らしたりすることがよくあるでしょ。そういうプライベートな痴話喧嘩みたいなものって、一時的に話題にはなりやすいけど、冷静に考えてみたらなぜオモテでやる必要があるのかと疑問に思うことが多いですよね。本来、ウラでやるべきことです。

 腹が立ったことはわかります。その怒りをわかってもらいたいという気持ちもあるかもしれません。だけどそれを公の場所で、感情に任せて言ってしまうことには問題がありますよね。今回の件のように、ギャラリーは多くの場合、どういう経緯でそのような状況になったのかわからないわけですから、さまざまな憶測を呼ぶことにもなってしまう。

 もちろん、なかには賛同してくれる人もいると思います。だけど同時に、その芸能人のイメージと言葉が一致していない場合には、「あ、こういう人なんだ」と、驚いてしまう人もいるかもしれませんよね。

Twitterは使い方を間違えると、とんでもないことになりかねない

 昔は、事務所というフィルターを通すことによって関係者のなかで処理されてきたものが、今では芸能人たちが個々に発信するツールを持ったことによって、直接その言動が公の場に出てしまう状況になってしまいました。私はこの業界に入って13年目になるんだけど、もし誰かに何かを言いたい場合は、事務所を通してでしたよ。

 つい最近、私もプライベートで起きたいざこざを番組内で共演したグラビアアイドルに暴露されまして。これも何か言いたいことがあるなら、事務所を通すか、もしくは直接楽屋に来てもらえれば済む話だったと思うんですね。あえて番組中に言う必要があったのかなと。

 こういうのを公の場所で一方的に発したところで、ことの経緯は誰も知らないわけで、言われたほうだけでなく、言ったほうも良いイメージにはならないと思うんですよ。

 いずれにせよTwitterでの発言は、少なからずその人のイメージに関わってくるので、本当はすごく慎重に取り扱わなければなりません。イメージだけで留まればまだいいけれど、たとえば私が嫌な接客を受けて、そのお店の名前を挙げて不満をTwitterでぶちまけたとしたら、一方的にお店を陥れてしまう可能性すらあるわけですよ。それって“職権乱用”に近いくらい卑怯なやり方だと思うんですよね。

 だけど今や、一国の大統領ですら、Twitter上で感情に任せた発言をしてしまう。使い方を間違えると、とんでもないことになりかねないんです。とくに表立った人間は、Twitterの使い方をしっかり勉強していかなければならないなと痛感する昨今です。

《構成・文/岸沙織》