大河ファンタジー『精霊の守り人 悲しき破壊神』(NHK総合・毎週土曜日夜9時〜9回放送)でロタ王国の王弟・イーハンを演じているディーン・フジオカ(36)。
「初めにいただいた台本ではほとんどアクションがなかったのですが、“アクションやりたいです!”ってずっと言っていたら、スタッフのみなさんが優しくて、そんなに言うならやらせてあげようよって。言ってみるものですね(笑)」
本人のリクエストのおかげで(!?)、馬を駆って疾走したり、剣を使った華麗な演舞を披露するシーンも見ることができた。
「ずっと時間がなくて、馬に乗る機会がなかったんです。自分の乗馬靴も日本に持ってきているんですけど、リハのときに久しぶりに手入れを兼ねて出すことができました(笑)。やっぱり馬に乗るのは気持ちいいですよね」
主演の綾瀬はるかも、身体を鍛えてアクションに臨んでいる。
「本当に彼女はタフです。連日の長時間の撮影でも集中力が途切れず、アクションの流れやリズムをキープしていますから。これはひとつの技術ですし、努力家なんだろうな、と感じています」
映像では日本と思えない異国の雰囲気が漂っているが、かなり過酷な環境だった。
「ロケは撮影というより登山(笑)。江戸時代の岩切場跡で撮ったときは、まともな道もない山を登ったり。トイレも山から下りないとないんです。スマホでどれだけ高度を動いたかがわかるんですけど、1日で85階分の高度が記録されていたのには驚きでしたね」
イーハンと許されない恋に落ちるトリーシアを演じているのは壇蜜。ディーンとの共演に、「どれだけ苦情がくるか、戦慄が走ります」と話していた彼女。ふたりは第1話の冒頭カットの撮影が初対面だった。
ディーンにそのときの思い出を聞いてみると……。
「撮影前にご挨拶させていただいたんですけど、現場に入ったらすでに壇蜜さんの胸に槍(やり)が突き刺さった状態(笑)。磔(はりつけ)にされて彼女は動けなくて“悲しくなってきた”とこぼしていました。
その横で“これ痛いですか?”と、槍の先をツンツンつついていたら、“なんちゅう遊びをしているんですか”と壇蜜さんに怒られましたけど(笑)」