サプライズ演出に芳根京子は号泣 撮影/坂本利幸

 ヒロインを演じた朝ドラのクランクアップと、記念すべき20歳の誕生日を同時に迎えた芳根京子。サプライズだらけのセレモニーに感涙!

「今日、ちょっとずつみんなが終わっていって、前室に撮影を終えたキャストの方が集まって……。みんなが集まるのはすごく楽しくてうれしいのに、“(終わりに向かっている)この空気はイヤだっ!”って。私は本当にこのチームが大好きです!」

 約10か月にわたった『べっぴんさん』の撮影を終えた芳根。ヒロイン・すみれとして走り続けた彼女に、恒例となっている最終カット撮影後のセレモニーで、サプライズ好きのスタッフたちはいろいろな“仕掛け”を用意していた。

 照明が落とされた真っ暗なスタジオでひとり、万感の思いでこれまでのシーンをつなげたメモリアル映像をモニターで見ていた芳根。そこに音を立てないように、こっそり報道陣らが入り、ラストカットを見終わった瞬間、照明が点灯──。

「クランクアップ、おめでとう!」

 突然、目の前に現れた取材のカメラと、スタッフ、関係者を合わせた100人を超える人たちに彼女が驚いたタイミングで、紙吹雪がスタジオ中に舞った。

「“あなたがヒロインです”と言われた日もすごく驚いて、こうして終わった今日もすごく驚いて。本当に幸せだなと感じています」

 号泣しながらも、紙吹雪の中で踊るようにはしゃいだ芳根は、スタッフへの感謝の言葉をこう話した。また、この日は彼女の20歳の誕生日。特大のショートケーキが用意されたが、イチゴにまじって芳根の大好きなプチトマトも。大人になり、撮影も終えた今、やりたいことは?

「やりたいこと……。何も考えていなかった自分にびっくりしています(笑)。『べっぴんさん』のみんなでご飯に行きたいです! この1年、なかなか全員でご飯というのがなかったので。大阪だから、やっぱり粉モノで、同じ鉄板をつつきたいです」

 放送は4月1日の最終回まで続く。

「すみれとして年をとるにつれ、お芝居の幅が広がっていると感じる自分がいて、それがすごく楽しかったです。最後の最後まで“べっぴんな物作り”は終わりません。ぜひ最後までキアリスの行く末を見届けていただきたいと思います」

仲間からのメッセージ

(後列左から)土村芳、百田夏菜子、谷村美月、蓮佛美沙子、高良健吾、(前列左から)永山絢斗、芳根京子、菅野美穂 撮影/坂本利幸

菅野美穂「現場の雰囲気がいつもよくて。それは芳根さんの人柄ですべてがまとまっているんだなと感じました。アップ、おめでとうございます」

永山絢斗「こんなかわいい奥さんをもらえると思っていなかったのでハッピーです。かわいいおじいちゃんとおばあちゃんになれて幸せでした」

蓮佛美沙子「気丈に笑顔で現場に立っている姿を見て、本当に“姉”として私はいつもそばにいたいなと思っていました。ゆっくり寝てください!」

谷村美月「26歳の私が、20歳の芳根さんに本当の仕事の仕方というものを教わった気がします。一緒にこれからも頑張りましょう」

百田夏菜子「食品サンプルを作りにいこうと誘われていたけど、乗り気じゃありませんでした(笑)。でもいくらでも付き合います! 作りにいきましょう」

土村芳「撮影が始まる前から一緒にお稽古して、初めて会ったときも神戸の街を一緒に回って。本当に楽しい10か月でした。私は幸せ者です!」

高良健吾「芳根ちゃんがうれしそうにしていると、自分のこと以上にうれしかった。そんな子が主演でよかった。めちゃくちゃカッコよかったです」

来週のべっぴんさん

 オイルショックの影響で、栄輔のブランド『エイス』は経営破綻してしまう。一方、さくら(井頭愛海)は、娘の藍を出産。孫の成長を8ミリカメラで記録に残している紀夫(永山絢斗)を見たすみれ(芳根京子)は、キアリスの原点を映画に残すことを発案。龍一(森永悠希)の友人でカメラマンの亀田(上地雄輔)に撮影を頼み、紀夫が監督を務めることになったのだが……

(c)NHK