昨年3月12日放送のNHK『震災から5年 明日へコンサート』終了時に、「また来年も東北でやらせていただきたいと思います。また来年お会いしましょう!」と話していた元SMAP中居正広。
'11年3月11日に起きた東日本大震災から6年がたった今年、残念ながら“約束”が果たされることはなかった。
『明日へコンサート』がスタートした'12年から昨年まで、司会を務めた中居。同時に番組の“顔”として出演していたのがSMAPだった。
「局内でも秋ごろには'17年の開催は難しいと判断していたようです。表向きは“5年間の区切り”としていますが、彼らの解散が影響しているのは明らか。中居だけが司会を、というわけにもいかないですからね」(テレビ局関係者)
結果としてSMAP“最後のコンサート”になってしまった同番組。当時、独立騒動による『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)での生謝罪後初めて、ファンや被災者のために立ったステージだけに、精いっぱいのパフォーマンスだったのかもしれない。
一方で5人は被災者のために、最後まで寄付金を呼びかけた。ソフトバンクグループ社長の孫正義氏や王貞治氏らとともに、発起人として立ち上げたのが『東日本大震災復興支援財団』だ。'11年の設立後から昨年12月26日の『スマスマ』最終回まで、彼らは復興支援を発信し続けた。
「明確に間違いなく功績として申し上げられることと思います。もちろん(発信がなくなったことは)今後、心配することではありますが、今まで呼びかけてくださったことへの感謝の言葉しかありません。呼びかけが始まった時期と、個人さまの寄付が増えたことが近いことから、おそらくSMAPのファンの方々の寄付が多いものと思っております」(財団事務局長補佐)
財団発起人にSMAPの名前が
設立から昨年5月まで支援者合計約7万8000人、支援額合計34億8400万円が財団に集まっている。もちろん、すべてがファンによるものではないだろうが、風化を防いできた彼ら。それを裏づけるように、寄付金額は年を追うごとに目減りしそうなものだが、1年目からほぼ同額を計上し続けているという。
そして解散した今もなお、SMAPは変わらず財団発起人として名前を連ねている。
「設立当初から最低でも10年間、'21年までは必ずやり遂げるものとしています。その後は現地の状況次第で検討していくことになりますが、発起人に関しましてはなんともわかりません。
もし今後(ジャニーズ事務所から取りやめの)申し出があれば、いたし方ないとは思います。個人的にはそう(最後まで発起人として)思いたいのですが、財団としましては、それを申し上げられる立場にはございません」(前出・事務局長補佐)
3月8日には、ソフトバンクグループ本社が入る東京汐留ビルディングで'16年度の活動報告会が開催され、あらためて「発起人」と紹介されたSMAP。たとえメリー喜多川副社長にしても踏み込めない“聖域”なのだろうか。