強風の中、取材陣の問いかけにしっかりとお答えになった愛子さま(3月22日・卒業式)

「本日、愛子が、学習院女子中等科の卒業の日を無事に迎えられたことを、たいへん感慨深く思います」

 3月22日の愛娘の卒業式に合わせて、そう感想を発表された皇太子ご夫妻。

 中学1年生のときの不規則登校や、昨秋の6週間にわたるご欠席と“激やせ”を乗り越えてのご卒業だっただけに、心動かされるものがあったのだろう。

「昨年の夏ごろからスリムになった愛子さまは、9月下旬から“胃腸の不調”や“ふらつき”があるとして約1か月半の間、学校をご欠席。

 12月のお誕生日でほっそりとした姿が公になり、2月の皇太子さまのお誕生日のときには、さらにおやせになった姿に心配の声があがりました」(皇室ジャーナリスト)

「拒食症」の疑いがあることを『週刊女性』も報じたが、暖かくなるにつれて体重も徐々に戻ってきたようだ。

先生方とお友達に恵まれて、楽しい3年間を過ごすことができました

 卒業式で報道陣からの問いかけに笑顔でそう応じられた愛子さまのお顔は、冬ごろより少しふっくらとして顔色もよさそうだった。

 同時に公表された「世界の平和を願って」と題された卒業文集の作文でも、愛子さまのご成長ぶりがよくうかがえる。

「原爆の悲惨さや平和の尊さについて愛子さまが書かれた作文を読んで、美智子さまは安心してうれしいお気持ちがこみあげてきたと思います」

 そう話すのは皇室を長年取材するジャーナリストで、文化学園大学客員教授の渡邉みどりさん。

 作文の冒頭で愛子さまは、何気ない日常が「なんて平和なのだろう」と感じるようになったのは昨年、広島県を訪問したのがきっかけだと綴られている。

戦争などの“経験の継承”の大切さを美智子さまは以前からお孫さま方に訴えられてきました。愛子さまの作文は、それが伝わっていることがよくわかります」(渡邉さん)

 一昨年、美智子さまがお誕生日の文書回答で明かしたように、おふたりはお会いになった際、先の大戦のことも話題にされている。

 そのときの美智子さまの「平和の教え」が、今回の作文にも生かされたのだろう。さらに愛子さまは作文で、

「怒りと悲しみを覚えた」「世界の平和の実現は容易ではない」「平和は、人任せにするのではなく」

 というような理想論だけではない力強いメッセージも発信されているが、前出の渡邉さんは次のようにみる。

「外務省でキャリア官僚として働かれていた母・雅子さまの実務的な性格の一面も受け継がれているようにお見受けしました。

 これから高校生になり語学や公的活動の勉強をさらに積めば、愛子さまは立派な内親王に成長されると思います」