デジタルな時代だからこそ、心が伝わる手紙にこだわりたい! 旅先から大切な人へ、自分が亡きあとの家族へ、旅の思い出を日記代わりに──。新しくて粋な手紙の送り方、一度ぜひ試してみて。 

旅先のポストから投函するお土産レター

「旅先でお土産を買ったとき、相手が同じ職場の仲間や近所の人なら、旅から戻って手渡しが普通ですよね。でも、なかなか会うチャンスのない友人にだって、お手紙つきの可愛い形にして旅先のポストに投函するだけでお土産を届けることができるんです」

 ポスト活用法を教えてくれたのは『日本郵便』切手・葉書室の山下健一郎さん。見た目も可愛く、相手にも大好評のお土産レター、1度試してみませんか?

【1】お菓子などの小包には荷札をつけよう!

お菓子などの小包には荷札をつけよう!

 ポストの投函口は天地約3cm。あまり知られていませんが、この投函口に入るお菓子や小物なら普通郵便で投函できます。ただし、送れる最小サイズは14cm×9cm。これより小さなものには、市販の『荷札(12cm×6cm以上)』をくくりつければOK! あて名と裏面にメッセージを書いて、重さ相応の切手を貼ったら、可愛くデコレーション♪ コンパクトな秤、ものさし、テープのりを旅に持参しておけば、ホテルで簡単に作れますよ!

【2】ハンカチなどは包装紙に直接手紙を貼りつけよう

ハンカチなどは包装紙に直接手紙を貼りつけよう

 ハンカチやタオル、また厚さ3cm以内のものなら小さな封筒を包装紙に貼りつけて送ることもできる。マスキングテープを使ってメッセージカードの入った封筒(あて先、差出人を記入したもの)を直接貼って送ろう。可愛い包装紙やパッケージがそのまま目に入るので、受け取った相手へのうれしいサプライズに♪ 【1】と同様に包装紙の空きスペースや封筒に切手を貼るのを忘れずに! キャラクターや季節の花、動物などのデザインが可愛い切手シールもオススメ。

生前、家族に残すラストレター:自分の死と向き合い、感謝を伝える

 浄土真宗の寺院『證大寺』(東京・江戸川区)では「ラストレター運動」に力を入れている。住職の井上城治さんによれば、これは、家族や友人に向け、自分の死後に伝えたいことを生前に書き残す手紙。自分の死と向き合うきっかけにもなる。昨年の秋、證大寺では、この取り組みを身近に感じてもらうために「銀座道場」をオープンさせて、そこでも書けるようにした。ラストレターは、「手紙箱」に収められ、寺が封印。大切に保管し、四十九日の法要後、僧侶より受取人に渡すという。

 実際にラストレターを書いた方にお話を聞いた。

「少し前に体調を崩したことがあって不安になったので、わが家の嫁さんあてに残しました。私がいなくなって困ったら、近所に住む弟にいろいろ相談するように、と」(鈴木君代さん・81歳)

「私は6年半前に肺水腫を患い、入院などで女房にはずいぶん苦労をかけました。だから女房への感謝の言葉、息子と妹には、静かに見守ってくれてありがとう、と書きました」(石山忠男さん・71歳)

旅の思い出を未来の自分へ投函:日記がわりの『わたしだより』とは?

 旅先で初めて見た景色やおいしかったもの、道中に出会った地元の素敵な人たち……。そんな思い出を日記のように専用の絵ハガキに綴って、自分あてに送る。すると、自宅に戻るころ、旅の香りいっぱいの『わたしだより』が届く──。

旅先から自分あてに送る、日記がわりの『わたしだより』

 これは文具メーカー『株式会社デザインフィル』が『ポスタルスクウェア』とコラボで企画した商品。東京、名古屋、京都、博多、4か所の郵便局限定で販売されている専用ハガキは、全国共通の2柄と、各地域をモチーフにデザインした各局限定柄がそれぞれ3柄。どれも「和」のイメージにちょっとおしゃれなアクセントが加えられている。

 このハガキに旅の思い出を綴り、記念切手を貼ったら、スタンプ感覚で風景印を押して投函しよう。届いたハガキを専用のアルバムにストックすれば、自分だけの『旅日記』が作れちゃう。