生まれたばかりで、まさに“ひよっこ”の朝ドラ。キャスト、スタッフのこぼれ話を知れば、ワクワク感が倍増です!
ほっこり!? みね子の青春記
「東京オリンピックが開催された’64年、ヒロインが高校3年生からスタートする物語です。一代記とか半生記ではないので、青春の中でいちばん輝いていた10年間や、15年間という限られた時間を凝縮して描きたいと思います」(菓子浩チーフプロデューサー)
日本が経済的に発展し、現在の東京の姿へと変わりつつ先進国の仲間入りをする時期と重なる物語。
「希望を持ちながら頑張った人の努力があって、今がある。名もない人たちが、懸命にあの時代を生きたドラマを、みね子を通して感じてほしいです」(菓子CP)
奥茨城村ってどこにある?
茨城県北西部の山あいにあるという設定の奥茨城村。架空の村の撮影は、茨城県高萩市で行われた。
「県内を回り、’64年当時の雰囲気が残っている場所を探しました。谷田部家として使わせていただいているのは、実際に80代のご夫婦がお住まいの家。撮影で使った田んぼも、こちらのお宅のものです。外観はロケで使わせていただき、室内は東京のセットです。周囲にはコンクリートの電柱などがありますが、本物の木に見えるように塗り直し、もともとある家を生かしながら、ポストなどを作り直しています」(菓子CP)
“ひよっこたち”が向かう先
コッペパンの新幹線に、食パンのホーム。かわいい小物が満載のミニチュアをバックに、桑田佳祐が歌う主題歌『若い広場』が流れる1分半のオープニング映像。
「茨城で畑仕事をしていたところにバスが来て、上京し工場で働き始めて、といった物語をゆるやかに表現しています。
東京でみね子が働くのはトランジスタラジオ工場ですが、本物の古いラジオの内部で表現したり。小物はなるべく当時のものを使いましたが、集めることが難しくスタッフの努力の結晶です」(菓子CP)
さわやかキャラで挑みます!
「NHKでセリフをいただくのは『サラリーマンNEO』のセクスィー部長以来です。今回は朝ドラなので、さわやかに演じたいと思います!」
と、宣言した沢村一樹。谷田部家の大黒柱として、東京へ出稼ぎに行く家族思いのお父さん・実を演じているが、物語序盤にして行方不明に……。脚本の岡田は申し訳なさそうに、
「自分で書いていながら、おとうちゃんがいなくなるなんてどういうことだ、ひどすぎないかと感じています」
実の失踪の理由は? 家族との再会は? それは脚本家のみ知る……。
脚本家が惚れたヒロイン
脚本を担当する岡田惠和は、『ちゅらさん』『おひさま』に続いて3本目。有村架純は、映画『阪急電車 片道15分の奇跡』(’11年公開)で岡田作品に出演歴がある。
「有村さんは、僕が書かなくてもヒロインに推薦したいと思っていたくらい。朝ドラヒットの3原則は“戦争”“女性の一代記”“実在の人物”と聞きましたが、今回は全部ない(笑)。でも有村さん演じる、みね子とともに半年間、泣いて笑って楽しんでいただきたいと思っています」
撮影現場の“癒し”は?
茨城編でも物語の核のひとつとなっている、みね子、時子(佐久間由衣)、三男(泉澤祐希)の幼なじみ三人組の絆(きずな)。有村は、
「演じていても遠慮もないし、気も遣わないし。あのふたりとは空気感ができているというか。前室でもそれぞれが自分のペースでいることができて、変に“話さなきゃ”とかないんです。すごく居心地がいいです」
自然体でいる現場での“癒し”は?
「弟の進(高橋來)と妹のちよ子(宮原和)です。ふたりといつも遊んでいて、その時間が本当に幸せで。スタッフさんも含め、ふたりの元気に励まされていました。今は茨城のシーン撮影がなく、会えないんですけどね」
大抜擢の意外な理由
「増田明美さんの語りはどうだろう、って岡田さんと話していたんです。僕は増田さんの“いらない情報”満載のマラソンの解説が大好きなので」(菓子CP)
聞きやすい声質などもさることながら、話す内容に惹かれたのだという。
「今回はナレーションで、登場人物の心理や状況を説明するのではなく、谷田部家の食卓のメニューは、とか、一見いらない情報でリアルに時代を感じてもらえればと(笑)。
岡田さんは彼女が正式にナレーションに決まった、次の日くらいに増田さんが走っているシーンを台本に書いてきました(笑)。彼女は中学の体育教師。注目の聖火リレーのシーンは、15話(4月19日放送)です!」(菓子CP)