SMAPが解散して約5か月がたった4月22日、香取慎吾が司会を務めるテレビ朝日系の情報番組『SmaSTATION!!』に、ゲストとして登場した中居正広。元メンバーとして生共演するのは解散後、初めてのことで、彼らの発言に日本中が注目した。
「お前、子どもがいたんだってな! おい、お前何で言わなかったんだよ!」
「友達の子だって言ったんだよ。いいんだよ、それは」
先日、報道された“謎の少年”疑惑をイジって笑いにできるあたりは、互いにアイドルから解放された“自由の身”を象徴する掛け合いだった。
「ゴールデン生放送に進出した、中居さん司会の『ミになる図書館』の番宣も兼ねての出演でした。同じテレ朝の番組だからこその実現でしたが、共演に業界は揺れました。
9月に迎えるジャニーズ事務所との契約更新の意思を確認するのが6月といわれていますが、どうやら彼らの気持ちは固まったと見えます」(芸能レポーター)
昨年に勃発したSMAP独立・解散騒動は、早々にジャニーズ残留を決めた木村拓哉と、中居、香取、草なぎ剛、稲垣吾郎の4人との間に“溝”を作った。昨年9月時点でのジャニーズ退社は見送られたものの、その後の元メンバーはというと見てのとおり。
'96年から20年間続いた『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)は静かに最終回を迎え、NHK紅白歌合戦には出場せず。木村のラジオ番組を除く、それぞれの番組から「SMAP」の文字は消えた。今年に入ってからは、1月の草なぎ主演ドラマ『嘘の戦争』(フジ系)以外は、おのおのがレギュラー番組をこなしていくだけだった。
それがここにきて、I元マネージャーとともに独立の先陣を切っていた中居が精力的に動いているという。
一部では、『スマステ』共演のウラには、メリー喜多川副社長の娘で次期ジャニーズ事務所社長と目されるJ副社長が、中居に“香取のジャニーズ残留”の説得を指示した、とも報じられている。元メンバーが稼ぎだす巨額の利益を手放したくないのが理由だ、と。
「たしかに若手グループが伸び悩み、今でも稼ぎはトップクラスの中居が抜けたらダメージは大きい。何よりも4人の退社が、騒動で“ブラック事務所”とまで言われたジャニーズにさらなるマイナスイメージを植えつけることを恐れているのかもしれません」(前出・芸能レポーター)
減少傾向にあるジャ二主演ドラマ
加えてSMAPに代わって国民的アイドルのはずの、嵐・相葉雅紀主演ドラマ『貴族探偵』にジャニーズは震えた。“月9”30周年のフジテレビ肝いりドラマとして巨大制作費を投入したにもかかわらず初回視聴率は11・8%。今期トップの17・9%を記録した天海祐希の『緊急取調室』(テレ朝系)には遠く及ばず、12%を記録した亀梨和也の『ボク、運命の人です。』(日本テレビ系)にも敗北したのだ。
実際、ジャニーズ主演ドラマは近年減少傾向にある。とくにTBSやテレビ朝日のドラマは、彼らに頼らずとも高視聴率を叩き出している。そんな自信からか、昨年9月にはテレビ朝日・早川洋会長の、
「スターは古今東西、大衆が決めるもの。それがすべて。事務所の影響力で右往左往しているように見られるのはちょっと残念です」
と“事務所の力”を否定するような発言が物議を醸した。
「会長が言う、大衆が認めるスターというのが中居でありSMAPなのでしょう。テレ朝では『スマステ』をはじめ、草なぎの『ぷっすま』などタイトルを変えず、また中居は特番司会も任されています。『ゴロウ・デラックス』もTBSで健在ですからね。」(制作会社関係者)
たしかに中居が初出演して話題になった4月20日の『アメトーーク!』は、視聴率10・6%と今年最高の数字を記録。やはり大衆はSMAPを求めているのだろうか。