中村歌昇 撮影/森田晃博

 若手で今いちばん色気のある歌舞伎役者のひとり、中村歌昇(27)。彼のおかげで、観客に若い女性がグンと増えたとか。

僕のイメージとかけ離れた役がやりたい。殺人犯とか?(笑)

「歌舞伎初心者の方は、まずパンフレットで話の内容を頭に入れてから見るのがおすすめ。物語の流れを知っておくと、“ここでこういう表現をするんだ”って楽しめるんです」

 そうやさしく語るのは、超美形歌舞伎役者として注目を集める中村歌昇。彼が出演する大阪松竹座「五月花形歌舞伎」はとくにビギナーにぴったりだという。

「宙乗りに早替わり。歌舞伎の面白さのひとつである“非日常”をたっぷりと味わえますから」

 宙乗りとは、俳優を宙に吊り上げて舞台や花道などの上を移動させる演出。ほかにもあっと驚く奇想天外な仕掛けが盛りだくさん。

「なぜ歌舞伎が400年以上もすたれずに残っているのか――。一度、生で見ていただければその理由がわかると思います」

 彼が今、現代劇でやってみたい役は“猟奇殺人犯”。

「僕のイメージといちばんかけ離れた役に挑戦したいんです。歌舞伎と同じで、お客さんを驚かせたいのかも」

 穏やかな彼が、歌舞伎でどんな役に変身するのか。ギャップ萌えしたいあなたにおすすめ!


<プロフィール>
中村歌昇◎三代目中村又五郎の長男。屋号・播磨屋。’11年、新橋演舞場『舌出三番叟』(しただしさんばそう)千歳で四代目中村歌昇を襲名。

<公演情報>
中村歌昇が出演!
『大阪松竹座新築開場二十周年記念 五月花形歌舞伎』
5月2日(火)~26日(金)
http://www.shochiku.co.jp