空前のヒット作となった『宮廷女官チャングムの誓い』から13年。イ・ヨンエ(46)待望の復帰作は、朝鮮時代に実在した女性画家・申師任堂(シン・サイムダン)の生涯と切ないロマンスを描く純愛劇『師任堂(サイムダン)、色の日記』だ。
「(韓国では)良妻賢母の鑑という硬いイメージのサイムダンに、新たな生命を吹き込んだ脚本に強く惹かれました」
劇中のサイムダンは、ぐうたら夫に代わって、仕事も子育てもバリバリやりとげる、いまで言うスーパーウーマン。どんな逆境もものともせず、道を切り開いていく姿は“チャングム”を彷彿させる。
「見る人がサイムダンを通してチャングムを見るのも面白いのではないか、ということは監督とも話したんです。いまは私も働く母親ですので、未婚時代に演じたチャングムに比べると、幅も広がり深みも増したと思います。私自身、演技が面白いと感じながら撮影に臨みました」
また、現代パートでは、朝鮮時代の絵画の秘密を探る大学の美術史講師ジユンも演じている。
「1人2役というのは、俳優として本当に面白い作業でしたね。現代ではサイムダンとは少し違う、サバサバとして力強い女性の姿をみせています」
一方で、サイムダンとソン・スンホン演じる初恋の人イ・ギョムのロマンスは、胸を締めつける切ないものになっている。
「これまでのものとは違い、とても切なく心に響く愛です。言葉よりは視線で表現するシーンが多かったんですが、スンホンさんが本当にカッコよくて、私自身もときめいていました。ちょうど撮影現場に来ていた(6歳の)息子が“(僕の)顔から火が出てる!”とスンホンさんに嫉妬するぐらい、素敵だったんです」
<作品情報>
『師任堂(サイムダン)、色の日記 <完全版>』全30話
韓国美術史が專門の大学講師ジユンが偶然見つけた漢文の日記。それは、朝鮮時代の女流画家、申師任堂(シン・サイムダン)と王族イ・ギョムとの出会いが綴られた愛の日記だった――。イ・ヨンエが、大学講師と朝鮮時代の画家の2役を演じた話題作。朝鮮王朝時代、結婚を約束しながらも無残に引き裂かれた初恋相手との切なくもピュアなロマンスと、絵画『金剛山図』をめぐるミステリーを同時に味わいたい。