「番組を選んで、単に自分が喋りやすいところに出てきただけ」
今回、彼が番組に出演して昨年の騒動について語ったために、私も別の番組で感想を述べる機会がありました。そのなかでやはり感じたのは、まず彼が語るべきタイミングは今ではなかったということ。
本当に言うべきタイミングは、ベッキーさんが記者会見などで謝罪していた、あのタイミングでしょ。そこできちんと川谷さんも会見を開いていれば、彼に対する印象も違っていたと思うんです。
番組を見た人たちからは、爽やかだった、印象が良かったといった声も上がっているようですが、私はそうは思わなかった。奥さんに対してはもちろん、ベッキーさんだけが非難されて仕事を失い、その関係者も巻き込む事態を引き起こした張本人ですし、ことの重大さを自覚しているとは思えなかったのね。どこか他人事のような、言葉や態度に反省が感じられなかった。
叩かれることを承知で、よく番組に出てきたと思う人もいるかもしれないけど、番組を選んで、単に自分が喋りやすいところに出てきただけですよ。それにも関わらず、今回の出演できちんと懺悔をしたんだと受け取るのは、ちょっと安易なんじゃないかな。
そもそも彼は、自分はアーティストだからという理由で、長い間沈黙を貫いてきたわけ。ファンの人たちもそう受け取っていたはず。だったら、アーティストとして、自らの姿勢を貫いて音楽で償えばよかったじゃない。まぁ、不倫は本人たちの問題なので、そもそもファンに償う必要もないんだろうけどね。
また、今回の出演が、バンドの活動再開とアルバム発売を控えたタイミングだったということからも、その意図を勘ぐられても仕方ないと思うわけ。
もちろん、当時のことについて何も話さず活動再開をしたらしたで、叩かれることになるとは思います。だけど、どちらにしても叩かれるのなら、自分たちの道で頑張れば良いのに。歌の才能はあるんだし、ファンもいるんだから。
まだ振り返って語るには時期が早すぎるんじゃ無いかな
また番組内での発言を聞いていて私が疑問を持ったのは、当時奥さんがありながらもベッキーさんを愛していたと言いつつ、現在、その別れた奥さんとも良い距離感を保っていると言っていたこと。
奥さんの心境はわからないにせよ、まだ1年前のことですよ。不倫相手を愛していたなどと軽々しく言っても良い時期なのかと。まだ生々しいし、とても綺麗事になるストーリーじゃないですよ。
私自身、ベッキーさんと同じサンミュージック所属ですけど、事務所が負った傷口はまだ完全に癒えているわけではないんですよね。この騒動は、当事者間のいざこざで済んだ話ではないし、事務所にも大いに打撃があったわけです。
そんな事務所の存続に関わるほどの騒動を起こしているわけですから。大人としての自覚があれば、普通へらへらと出てこれないですよ。
そして、いま付き合っているという、ほのかりんさんに対する質問に「楽しいかどうかわかんないですけど……」って答えちゃうあたり、照れ隠しかもしれないけど、彼女のことを考えたら、その言い方もどうかと思う。
そうした答え方ひとつとっても、彼の女性に対する誠実な愛のアプローチというものは一種独特ですから、世間にいろいろ言われてしまうタイプなんでしょうね。
それでも、何を言われても構わない覚悟であえて今話したいというなら、収録の番組ではなく、ぜひ生放送の番組でお待ちしています(笑い)!
<構成・文/岸沙織>