4月4日、CODE-Vから卒業することを発表。約3年間という時間を、CODE-Vのメンバーとして過ごしたウシク(25)に最後のインタビューが実現した。

 卒業ライブを控えた4月下旬、「よろしくお願いします!」と、にこやかに挨拶をして部屋に入ってきた彼。2月に取材をした際は金髪だったため「黒髪も似合いますね」と声をかけると、「どっちが好きですか? 黒でも似合いますか?」と返してくれた人懐こい笑顔が印象的だった。

 グループへの思い、メンバーとファンに伝えたいこと、これまでの思い出を話してくれたウシクの言葉を、お届けします。

 

──4月30日のライブでCODE-Vを卒業されるという発表、とても驚きました。

「悲しいニュースで驚かせてしまってすみません。僕を幼稚園の時から育ててくれていたおばあさんが、去年の10月に体調を崩してしまったんです。僕にとっては、本当にお母さんのような存在です。そんな大事な人が、今、身体だけでなく精神的にも苦しんでいて。僕自身も、おばあさんのことが気がかりで、CODE-Vの活動を続けていくことにたくさん悩みました」

──それで、今回の卒業という決断になったんですね。

「メンバーやスタッフのみなさんと、たくさん話し合いました。どういう形で活動を続けることがベストなんだろうか、と。みんなも僕も、すごく迷いましたけれども、僕が最終的に決めたことです」

──決めたタイミングは、いつだったのでしょうか?

「3月20日の豊洲PITで行った6人のライブです。そのライブが終わって、自分の中で答えを出しました」

──ファンの方たちからも、たくさん反応があったのでは?

「そうですね。SNSから、たくさんメッセージをいただきました。“本当に今までありがとう。永遠に応援するよ”と言ってくれる方が多かったです。“ウシクの考えなら尊重する”と、あたたかい言葉を本当にたくさん……。正直、僕は申し訳ない気持ちでいっぱいだったんです。それでも応援すると言ってもらえて、その言葉が本当にありがたかったですね」

 

──2013年に行われた武道館のワンマンライブで、新メンバー候補生としてステージに立ったウシクさんの姿を今でも覚えています。

「あぁ~、金髪でしたよね? ……あ、黒髪か(笑)。そのために日本に来たとき、空が広くて、アニメで見ていた世界と本当に似ているなと感じたことを思い出します。もともと日本のアニメが大好きで、『SLAM DUNK』を見て、中学校3年生からバスケットを始めたんですよ。僕の人生に、日本のアニメは欠かせません」

──日本の活動の中で、一番身についたと思うことはなんですか?

「これだ! と、1つの言葉で簡単に言うことは難しいですが……“責任感”だと思います。たとえば、ステージで僕が歌えなくなってしまったら、歌う人がいなくなってしまうじゃないですか。僕のパフォーマンスを楽しみにしてくれている人たちに、それは絶対してはいけないことだと思っています。この世界は、身体の管理も大切だし、練習も大切だから」

──責任感の強いウシクさんの努力は、きっとファンのみなさんにも伝わっていたと思います。

「そうだったらうれしいです。本当に、魅力的な仕事ですよね。CODE-Vとして活動する前より、たくさんの責任感を学びました」

──今ではこうして日本語だけで会話できることもすごいことですよね。韓国を離れて、日本での活動に不安やプレッシャーはありませんでしたか?

「正直、たくさんありました。CODE-Vは武道館に立ったグループですから。こんなに素敵なグループの名前を、汚したくないって気持ちが強かったです。ほかのグループにないもので勝負したいと思ったし、魅力的なパフォーマンスを多くの人に見てもらいたいと思っていました」

──お兄さんたち(サンウ、ナロ、ルイ、ソル)が入隊している間、テフンさんと2人で活動していた期間のことはどうですか?

「あの時は、ソルさんという大きな存在がいなくなって、2人ですべてやっていかなきゃいけないことに苦労しました。その時は、リーダーという決まりはなかったですが、僕はテフンより年が6個上なので“自分からやって(テフンに見本を)見せよう”という気持ちが強かったです。普段はそんなことを考えるタイプじゃないんですけどね(笑)。でも、年上だから」

──2人がCODE-Vというグループを守った2年間があったからこその今ですよね。本当にかけがえのない時間だったと思います。

「僕とテフンで初めてCODE-Vを知る人に、“こんなに素敵なグループなんだ”って思ってほしかったんです。きっとそれはテフンも同じ気持ちだったと思います」

 

メンバーに伝えたいこと、一人一人との思い出は?

──メンバーの一人一人に伝えたいことと、それぞれ思い出を教えていただけますか? まずはサンウさんからお願いします。

「はい、サンウさん! サンウさんは、僕がCODE-Vじゃなかったとしても、本当に素敵なリーダーだなぁと思う人です。メンバー全員に、愛情を込めたアドバイスをくれるから。最近はSNSでもたくさん写真をアップするようになりましたよね? 前よりもっと、明るく楽しいサンウさんになったと思います!(笑)。今のまま、バラエティ的なリーダーになってほしいです。

 サンウさんとは、地方のホテルに泊まったとき、2人で食べた朝ご飯の思い出が印象的です。普段はちょっと静かなんですけど、あの時はすごくおしゃべりをしました。“あぁ、サンウさんにはこういう面もあるんだな”と思ったんですよね。そこでもっと仲よくなれた気がします」

──では、ナロさんに。

「ナロさんは、この間のソロデビューもそうでしたけど、自分をプロデュースするセンスがありますよね。だから、CODE-Vの曲もいつかプロデュースしてくれたらいいなぁと思います。カッコいい見せ方をよく知っている人だと思うので、グループとしても、ソロとしてもたくさんやってほしいです! 僕も楽しみにしてます。

 一時期ナロさんと一緒に住んでいたことがあるんです。朝ご飯を一緒に作って食べて、昼ご飯を一緒に作って食べて、夜は飲みに行ったり……。大体いつも一緒にやっていました、洗濯物をたたむことも(笑)。5年くらい日記をずっと書いているんですが、そこにナロさんとのことは全部残っています。一緒に住んだからこそ、この人はこういう人なんだなということが知れたと思います」

──ルイさんにはいかがですか?

「ルイさんは、人の話を本当によく聞いてくれる優しい人です。でも、それで自分の時間をほかのメンバーにたくさん譲ってきたと思います。僕も、ルイさんにはたくさん悩みを聞いてもらいましたが、譲るだけじゃなく、自分の気持ちももっと大切にしてほしいなと思います。きっと、やりたい音楽もたくさんあるはずだから。優しいルイさんが、やりたいと思ったことをすべて出せるようになるといいな。

 あまり多くはなかったですが、2人でご飯を食べたり、家で飲んだことがあります。普通に食事をすることが、僕の中では素敵な思い出です。話していると、気持ちがラクになります。よく食べに行ったのは……台湾料理ですね(笑)」

──次は、ソルさんに。

「ソルさんは、いちばん性格が似ていると思います。たくさんの言葉がなくても、お互いにどんなことを考えているのか分かりますし、ほかの先輩より1年くらい一緒に活動してきた歴史があるので。これまでは僕が明るく楽しいウシクとして元気を担当してたじゃないですか。今ちょっとソルさんがおとなしくなってきているので、これからはソルさんに僕のキャラをお任せします!(笑)。“イケメンギャグマシーン”のソルさんに期待しています。

 昔、ソルさんと僕とテフンの3人で釣り堀に行った思い出があります。僕の頭の中には、映画のワンシーンのような……そんな記憶の1つです。ちなみに僕が一番釣ったんですよ! 1位! ……ここだけの話ですが、みんなより大きめのエサを入れたんです。まだ2人は知らないと思います(笑)」

──きっと、この記事でバレちゃいますね(笑)。では、デビューからずっと一緒に頑張ってきたテフンさんに。

「テフンは、すごくヤル気のある子なんです。ちょっとぶっきらぼうなところがありますけど(笑)。でも、それも個性だから。2人で活動していた時は、僕がちょっと口うるさかったかもしれないですね。先輩たちからアドバイスをもらいながら、もっともっと成長してほしいと思います。歌もダンスも伸びていて、テフンの可能性はまだたくさんあるから。すごく期待していますし、応援しています」

──ちなみに、ウシクさんからテフンさんに一番したアドバイスは何でしたか?

「“ちゃんとやれよ”(笑)。はは、それは冗談ですけど、テフンは朝が弱いんです。早起きが苦手で、遅刻することも昔はありました。それについては結構怒ったことがありましたね。でも最近はそういうこともなくなって、自分から先輩たちを誘って練習をしたりします。そういうところが素敵だな、成長したな、と思います」

──ウシクさんの話から、6人の仲の良さが浮かんできます。

「本当は、僕もCODE-Vのメンバーとして武道館に立ちたかったなぁという気持ちもあります。もうちょっと自分が頑張っていたら、もっともっと情熱を持ってやっていたら違ったんじゃないかな? そう思うと心残りなのが本音です。……あ、でも幸せな、もっとポジティブなことを言いますね!(笑)。ライブのリハーサルが僕の中でいい思い出です。ステージを準備する中で、意見が食い違うたびに話し合ったり、真剣にみんなで考える時間が好きでした」

 

──CODE-Vのライブは、いつも本当に素敵でした。これまでに起こったハプニングで印象深いものは?

「それはいろいろありました。本当に、いろいろ(笑)。『Addiction~君なしには生きられない~』という曲で、首を振るダンスがあるんですけど、僕、実はヘルニア持ちで……(笑)。なので、この曲を踊るときはちょっと控えめにしてました。みんなより小さく(笑)。

 あと、3人で活動しているときにソルさんと僕がケンカをするドッキリをテフンにしかけたこともあります」

──テフンさんの反応はどうだったんですか?

「泣いてました(笑)。“ケンカはやめてください~”って。あはは、テフンには悪いですけど、いま思い出しても笑っちゃいます」

──仲良しならではのお話ですね(笑)。ステージでもそうですが、ウシクさんの、周りを明るくしてくれる人柄は本当に魅力的です。

「人間として成長させてくれたのはMIRACLE(ファン)のみなさんです。何もない僕を応援してくれたみなさんには、いくら感謝しても足りないです。今までたくさん愛をもらいました。もらうだけで、僕は返せていたのかな……。どんな場所に行っても、僕たちのそばにはみなさんがいました。それが本当に心強かったですし、力になりました。CODE-Vからは卒業しますが、どこにいてもみなさんが見ていると思って、いつか成長したウシクの姿をお見せできるように頑張ります!」

──寂しいのはもちろんですが、ウシクさんが選んだ人生を応援しています。

「ありがとうございます。韓国に戻ったら、まずはおばあさんのケアをしてあげるつもりです。正直、来年は軍隊へ行くことになると思うので。でも、人生は何があるかわからないですよね?」

──はい、またきっと会えますよね。

「僕も、ずっと5人のことを応援します。これから、どんな壁が現れても、CODE-Vらしく乗り越えてほしいです。CODE-Vというグループは壁に強いですから(笑)。30日のライブが終わったら、僕がMIRACLEの代表になります!」

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「また会いましょう」と笑った彼の言葉で、終了したインタビュー。大切な家族、そして家族同然のメンバーや、ファンへの思いを語る口調は終始優しく、穏やかだった。韓国で始まるこれからの人生を、応援したい。

※30日に行われたCODE-V企画ミニライブの様子も、撮り下ろし写真とともに公開中です。

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