5月13日に放送された、中居正広が司会を務める『のどじまんTHEワールド! 2017春』(日本テレビ系)。世界各国の代表が日本のヒット曲を歌う同番組は、12・6%とまずまずの視聴率を記録。中でも一段と盛り上がりを見せたのが、インドネシア代表が歌ったSMAPの代表曲『世界に一つだけの花』だった。
歌唱後に大会委員長のテリー伊藤が「中居さんも途中で歌うのかと思った」と問うと、
「素晴らしかったですね。僕もてっきり入るものと思っていたんですよ。でも、のどの調子壊しちゃったんです~」
見事な返しで拍手と笑いを誘った中居……、とまでは放送後に一部報道でも取り上げられていた。しかし、このときバッサリとカットされた未公開トークがあったのだ。
4月中旬の夕方6時、東京国際フォーラムホールCでスタートした『のどじまん』収録。今回が16回目となる同番組は、第3回から携わる中居を中心にスムーズに進行された。
各国出場者が歌っている間は、イスに座りながらもリズムに乗って身体を左右に揺らし、時折、口ずさむこともあった中居。そしてインドネシア代表の出番になり、冒頭のテリーとの掛け合い、彼らの点数発表をもって出場者退場の流れとなった。
だが、中居の目の前で歌われた『世界に~』は、観覧客の大半を占めていたSMAPファンを泣かせるには十分。会場内はすすり泣きも聞こえる沈んだ雰囲気に包まれていた。そのときだった―。
「昔、歌ってたんだよ。口動かしていただけなんだけど(笑)。(僕がSMAPで歌ってたの)知ってた?(“もちろん”の答えに)いや~、本人に会えちゃったね。会えるもんだね。ほかの人にも会わせたかったな~」
退場しかけたインドネシア代表らと、笑いを交えたアドリブトークを始めた中居。すると、しめやかだった会場の空気は一変して、穏やかな雰囲気に包まれたのだった。
彼が言う“ほかの人”とは言わずもがな、元SMAPのメンバーたちだ。自分たちの歌がこうして世界で歌われていることは誇るべきこと。ファンもまた彼らと歩んだ25年間を誇りに思ったに違いない。ところが、この名シーンが放送されることはなかった。
日本テレビに問い合わせるも「対応できるものが不在」と答えを得ることはできず。やはりSMAPに関する話はNGなのだろうか。
「中居さんはカットされるのは承知のうえですよ。でも、あのままの空気では次が歌いにくいですからね。
主役である外国人出場者に気持ちよく歌ってもらうために機転をきかせて、オンエアされないと知りつつも“スマトーク”を持ち出して会場を“温めた”のだと思います。解散が決まりコンサート開催が絶望的になっていた昨年秋の放送でも、“オレも歌いてえな~”と発言して沸かせていました。当然カットされましたが」(テレビ局関係者)
そもそも約4時間の収録を2時間枠で放送するので、メインである歌パートは切れないためにトークを編集で削るしかないのだという。
「たびたびコメントを挟んで中居さんと場を盛り上げていた審査員の石井竜也さんなんて、実際の放送では9割はカットされています(苦笑)。
中居さんも“あ~♪”と歌声を披露するなど、随所で“ネタ”を入れていましたがオンエアには乗らず。それでも出演者、観覧者が楽しく気持ちよく収録に参加できるよう“無駄に”サービストークを繰り広げているんです。さすがは長年にわたってステージで楽しませ続けたプロのエンターテイナーですよ」(前出・テレビ局関係者)
収録後、出場者との記念撮影を終えると、舞台袖で各国の通訳担当者にも「長い時間お疲れさまでした」と労をねぎらっていたという中居。オンリーワンだった司会者は、SMAP解散を経てナンバーワンになろうとしている。