ミランダ・カーなど海外セレブの間で大流行中の“ヘルシースナッキング”。なんでも、「小腹がすいた~」をガマンしなくていいダイエット法なんですって! 太らない間食の仕方とは!?

※写真はイメージです

「ミランダ・カーをはじめ、ジジ・ハディッドやマーサ・ハントなどヴィクシーモデルたちがこぞってヘルシースナッキングを実践しています」

 と話すのは、最先端の美活に詳しい和田清香さん。ヴィクシーモデルとは、ヴィクトリア・シークレットのショーに登場するモデルのことで、モデルが憧れるモデル! あのスーパーボディは、ヘルシースナッキングでつくられたってこと!? そもそも、ヘルシースナッキングって何?

おやつのおかげで夕食を無理なくヘルシーに

「簡単に言うと、3食+おやつの食生活がダイエットの大きなサポートになるというメソッドです。私も実践しましたが、おやつを食べることで急激な空腹感がなくなり、夕食のメニューや量をヘルシーに食べられるようになりました」

 “おやつを食べてやせる”なんて夢のような話だが、

「“おやつ=太る”と思いがちですが、このメソッドの考え方は違います。ただし、何でも食べていいというわけではありません。正しく選んで食べることが大切です」

 食生活のプロ、管理栄養士の岡田明子さんにも聞いてみた。

「間食を上手にとることで、太りにくい身体を手に入れることはできます。間食=おやつはデザートというイメージが強いですが、それは違います。“間食は補食”なんです。3食でとり切れなかった栄養素を補うために間食が必要となるのです」

 つまり、“スナック菓子をバクバク食べていい”わけではないってこと?

「間食をとることで、1日に摂取する総カロリー数が増えてしまってはダメ。間食で栄養のバランスをとると考えてください。賢い間食が美ボディをつくりますから。アラフォー以上の女性であれば、3食+おやつで、2000キロカロリーにおさまるくらいがベストですね」

 でも、いちいち口に入れるもののカロリー数を調べてから食べるなんて無理……。

「そこまで細かくしなくてもいいんです。“夕食はいつもよりちょっと軽めにする”程度でOK。腹8分目でおさめるイメージです。間食をとることによって、急激な空腹感が抑えられています。なので、夕食を軽めにしても十分な満足感を得られるのでご心配なく」

間食のメリットとは!?

◎血糖値の急激な変化を抑える!

「相撲取りは太るために1日2食にします。これは空腹時間を長くして血糖値の変化を激しくさせるため」(岡田さん、以下同)。間食をとらないと、血糖値は下がり続ける。この状態で夕食をとると急上昇。血糖値のアップダウンが激しくなるのだ。

 反対に間食をとると、血糖値の動きがゆるやかになって肥満・生活習慣病防止につながる。ただし、“甘いもの”を食べてはいけない。小腹がすいたときに甘いものをとると血糖値は上がり続けて急降下。さらに“また甘いものが食べたくなる”という負のスパイラルになってしまう。

◎ドカ食いを防止できる!

「間食をとることで、ヘルシーな食事選びができる余裕が生まれます」。昼食と夕食の間隔があくと、夕食時には腹ペコ状態に。すると脳から“次の食事をたくさん食べなさい”という信号が出て、どうしても食べすぎてしまう。量だけではなく、“こってりしたもの”を選びがちになり、より太りやすい食事になるという。

◎間食は栄養補給にうってつけ

「例えばタンパク質。女性は全体的に肉を食べる量が少ないため、タンパク質が不足しがちです。実はタンパク質は人間の身体をつくるのに必要不可欠な栄養素。健康的にダイエットをするためには間食で摂取すべき。そのほかの栄養素も間食で補いましょう」

栄養補給を意識して! 正しい間食の選び方

 では、どんなおやつを食べればいいのか? 「女性の場合、栄養補助をいちばんに心がけましょう。1回の間食で約100キロカロリーを目安に。ナッツ類なら15粒程度です」(岡田さん、以下同)

 ポイントは次の3つ。

◎血糖値を上げにくいもの

 血糖値の急上昇は、インスリンの分泌を高め、脂肪をため込みやすくしてしまうという。「甘いものは比較的に糖質が多く、血糖値をグンと上げてしまうのでなるべく避けたいところ」。おすすめは、タンパク質が多いゆで卵やチーズ、ヨーグルトなど。チーズやヨーグルトは、タンパク質やカルシウムなどの栄養補給に効果的。ひと口サイズのカットチーズは常備しておこう。ヨーグルトは無糖のものを選んで。

 岡田さんイチオシのおやつはゆで卵。「卵は完全栄養食品と呼ばれるほど、栄養がギュッとつまっています。とくにタンパク質が豊富で、女性にはうってつけのおやつですね」

◎腹もちがいいもの

 前述したとおり、食事と食事の間隔が長くあいてしまうと、空腹感が強くなりドカ食いを招く。それを防ぐために間食をするので、できるだけ腹もちがいいものを選ぶのがベター。ポイントは、よく噛む必要があるもの。「ナッツやおしゃぶり昆布などは、腹もちがいいでしょう。食物繊維も豊富なので、便秘解消にもつながります」

 ビタミンB1、ビタミンE、亜鉛、マグネシウムなどを多く含むナッツ。栄養を補うだけでなく、噛みごたえがあり、腹もちがいい。ローストしてあり、無塩のものを選ぼう。

◎不足しがちな栄養素を補うもの

 間食は“栄養補助”が大きな目的のひとつ。日々の食生活で不足しがちな栄養素を補うことで、健康的なダイエットが実現できる。「タンパク質、食物繊維、ミネラルが豊富なものを選びましょう。フルーツも食物繊維がたっぷりなのでOK」。

 ただし、フルーツは果糖を多く含んでいるため、食べすぎないように注意が必要。同じ量を食べるなら、糖質の少ないオレンジ、グレープフルーツを。「ドライフルーツは砂糖漬けのものは避けて。自然の甘みで作られたものを選んで」

間食の時間帯も意識して

 食べたいおやつが決まったら、あとは食事タイムを設定しよう。

・朝食=8時
・昼食=12時
・おやつ=15時
・夕食=19時

 このタイムスケジュールで食事と間食をとると、食事と食事の間隔がすべて3~4時間になる。

「これをおおまかな目安にしてください。血糖値の変化をゆるやかにするためには、この間隔がもっとも効果的といえます」

 間隔があきすぎても狭すぎても、ドカ食いにつながる。

「3~4時間の間隔は、“ちょっと小腹がすいたな”くらいのイメージです。これがちょうどいいのです。昼食を少し早めに食べた日はおやつ時間を14時にするなど、その都度、微調整してもOK」

 では、夜型の人は朝食を12時にズラして、夕食を夜の10時に設定してもいいの?

「確かに食事の間隔を守れば血糖値をコントロールできますが、夜食べること自体が太ることに直結しますね」

 人間には体内時計があり、“昼間に活動して夜は休む”ことが遺伝子レベルで組み込まれている。寝ている間は、内臓もお休み状態。動きが鈍くなるため、代謝が落ちて脂肪がたまりやすくなるという。

「休む時間に摂取したエネルギーは蓄えられてしまいます。生活習慣を見直すことも大切なのです。就寝2時間前までに食事をすませるように心がけましょう」

<教えてくれたひと>
和田清香さん◎『All About』ダイエット・ボディケアガイド。体験したダイエット法は300種類以上、自身も15kgのダイエットに成功

岡田明子さん◎管理栄養士。栄養サポート研究所『NS Labo』代表。1万人以上のダイエットサポートの実績があり、個々の生活習慣に合わせた的確な指導が好評