目元が気になる、頬がたるんできた、なんだか顔が大きくなってきた……そんな悩みを、加齢のせいだとあきらめていませんか? でもいま話題の“こぶしカッサ”が、あなたを救ってくれます! 「二重あご、ほうれい線、たるみの原因はズバリ、顔の筋肉のこり。慢性的な姿勢の悪さによって、実は顔の筋肉もこってしまっているのです。そして、こりは顔を老けさせます。お金も時間もかからない“こぶしカッサ”で、こりをほぐしましょう!」
こう話すのは、代官山山口整骨院院長で、数多くの女優やモデル、スポーツ選手も信頼をおく山口良純さん。
そもそも“カッサ”とは、中国の伝統的な民間療法のこと。カッサ板と呼ばれる専用の板で、皮膚をこすってリンパや血液の流れを促します。一方の“こぶしカッサ”は、このカッサ板のかわりにこぶしを使う、山口さんオリジナルの美容メソッド。その手軽さゆえ、今日からでもすぐに始められます。
「こぶしカッサで重要視しているのは、リンパや血流の促しだけではなく、“こり”の解消。筋肉はこると下がり、こりが解消され筋肉がやわらかくなると、上がるという性質があります。小顔&若々しい顔になるには、こりをほぐすことが重要なのです」(山口さん・以下同)
時間も場所も選ばずできるのが、こぶしカッサの最大の利点。また、道具は自分の手なので、角度や力の調整がしやすく、皮膚同士なので摩擦が少ないのも安心です。
毎日の習慣が顔をどんどんたるませる
顔のたるみの最大の原因といえるのが、スマホやパソコン。前かがみ姿勢が多くなり、結果あごが前に出てよけいな力がかかり、こりを生んでしまうのです。さらには背中が丸まることで代謝が下がって顔がむくみ、ゆるやかに湾曲している首がまっすぐになるストレートネック状態となり、二重あごを招きます。
「20代でも顔がカチコチの人、いるんですよ。年齢じゃなくて、ライフスタイルが重要なんです」
また、歯の食いしばりがある人は、筋肉が異常な発達をし、血流の悪化からむくみなども重なり、これも顔が大きくなる原因に。習慣を変えるのは難しいけれど、筋肉のこりを手軽にほぐせる“こぶしカッサ”で手軽にケアをしてみましょう。
まずは頭のこりをほぐすウォーミングアップから
「小顔=顔のマッサージ」と思いがちですが、実は頭のこりをほぐすのが先決。顔と頭の筋肉はつながっているため、こわばると顔のたるみ、むくみに直結してしまうのです。「痛いところを探してグリグリやると効果的!」(山口さん、以下同)
★使うのはここ:人さし指と中指の第2関節
【1】こめかみの筋肉をグリグリと刺激し再稼働
髪の生え際の少しくぼんだあたり、歯を食いしばったときに盛り上がる部分に人さし指、中指の第2関節を当て、グリグリと刺激。左右とも小刻みに横方向、縦方向、まわすを各10回。[2][3]も同様に。
【2】こぶしを左右にゆらし顔の側面の筋肉へアプローチ
耳より指1本分上のあたりに、人さし指、中指の第2関節を当ててグリグリと刺激。筋肉がコリコリしている部分。
【3】日常では意識しない、耳の後ろの筋肉を刺激
こぶしを[2]の位置から、耳の後ろ側にずらす。耳の付け根より指2本分くらい後ろを、同じく人さし指、中指の第2関節でグリグリと刺激。
二重あごをスッキリ!
こって下がった首の筋肉が、頬を引っ張り二重あごを作ります。適度な刺激でスッキリラインを目指しましょう。
★使うのはここ:人さし指~小指の第2関節
【1】フェイスライン下の老廃物を流し出そう
まず顔を横に倒し、首筋を伸ばす。エラの内側に親指以外の第2関節を入れてフィットさせ、こぶしを左右小刻みに揺らしながら、10秒ほぐす。
【2】あご下から鎖骨につながる筋肉をほぐす
[1]で添えた箇所から、こぶしを鎖骨まで滑らす。筋肉を意識して、しっかりと第2関節で刺激する。上から下まで5回流す。
【3】仕上げに舌の根元の筋肉を活動させる
あごを目いっぱい上げて、あご下部分の口角からまっすぐ下の位置(押して痛い部分)に、人さし指の第2関節をのせ、グリグリと10回刺激。[1]~[3]を反対側も同様に。
まぶたのたるみやむくみを取って目力アップ
眼精疲労などでカチコチになった眉まわりの筋肉と、目尻のたるみに効くこめかみのこりをほぐします。「何もつけなくてもOKですがオイルやフェイスクリームで滑りをよくするとよりやりやすいですよ!」
★使うのはここ:人さし指と中指の第2関節
【1】額のかたまった筋肉をほぐし、まぶたUP!
眉の上下を、人さし指の第2関節と、中指の第2関節で挟み、眉頭から眉尻まで、ゆっくりと3秒くらいかけて滑らす。5回。
【2】眼精疲労にも効く、しつこいこり解消法
親指の第2関節を使って、眉尻と耳を結んだライン上にあるこめかみを押し、そのままグルグルと10回まわす。[1]~[2]を反対側も同様に。
おでこのシワ&まぶたのたるみに
いかにも「苦労しています」という顔になる、おでこのシワとまぶたのたるみ。額のこりをほぐせば、若返ります♪
★使うのはここ:人さし指と中指、薬指の第2関節
【1】こりかたまった額の下部の筋肉をほぐす
額の真ん中の下半分に人さし指と中指の第2関節で圧をかけながら、眉尻の上まで平行に滑らす。これを10回繰り返す。
【2】額の上部の筋肉を活性化しシワを防ぐ
次に、こぶしを額の上半分にずらし、人さし指と中指の第2関節で圧をかけながら、眉尻の上まで平行に滑らす。同様に10回繰り返す。
【3】筋膜の緊張を取りながらシワを伸ばす
目を上に上げて、額にシワを作る。中指と薬指の第2関節で圧をかけながら、シワを上に伸ばすように下から上へ滑らす。額の中心から3か所に分けて5回ずつ。[1]~[3]を反対側も同様に。
下がる一方のほうれい線と口角に
頬の筋肉の垂れ下がりが、ほうれい線を生みます。血流が向上すれば、ほうれい線が消え、口角もアゲアゲに!
★使うのはここ:人さし指の第2関節
【1】ほうれい線のスタート地点に第2関節をIN
人さし指の第2関節を、小鼻の横の小さな骨の下のくぼみに入れ、グッと押し込む。グリグリと10秒、刺激。
【2】ほうれい線をなぞるように手を動かしていく
くぼみに入った人さし指の第2関節を、そのままほうれい線に沿って押しながら、口角の脇まで滑らす。5回。
【3】仕上げに口角の筋肉の緊張をほぐす
口角の指1本分下のくぼみに、第2関節をずらして押し、軽くこぶし全体をゆすりながら10秒ほどほぐす。[1]~[3]を反対側も同様に。
ほうれい線&頬のたるみを解消!
ほうれい線&頬のたるみは実は巻き肩とも関係が! 各筋肉は上下左右つながっているため、お互いに影響しあいます。ボディの筋肉をケアして、より効率的に小顔を手に入れよう!
★使うのはここ:人さし指~小指の第2関節
【1】ストレッチの要領で、腕を上げ肩甲骨を触る
腕を顔の真横に上げ、ひじを曲げて肩甲骨を触る。肩甲骨まで届かない場合は、できる範囲で腕を伸ばす。
【2】大胸筋横のくぼみをもんでこりをやわらげる
伸ばした腕のわきの下に反対側の手の親指を添え、大胸筋横のくぼみを探してもむ。もんでいて「痛い!」と感じるところがゆるめるべきツボ。こぶしの第2関節でグリグリと小刻みに刺激を。左右各10回。
<教えてくれた人>
山口良純さん◎代官山山口整骨院院長。柔道整復師。親子3代整骨院院長で、伝統的古典療法から最新機器を駆使したオリジナル治療まで行う。有名人、著名人の顧客も多い。著書に『1日2分 こぶしカッサで小顔美人』(Gakken)など。