「月末に支払うお金がない」との告白
「泰葉から“月末に支払うお金がない”って初めて言われたんです。なんと、会社の通帳には8000円しか入ってなかった。恐るべきは、クレジットカードがじゃらじゃらと10何枚も出てきたけど、全部未払いで止まっていると。
D社のカードに関しては毎日のように丁寧だけど督促の電話がかかってくる。そこまで逼迫してたわけです。このとき僕はレーベルを守る立場ですから、とりあえずやばいところから3万でも5万でも払っていこうと話したんです」
そこで、A氏はビジネス案件が決まりかけていた海外の会社を拝み倒し100万円を借りることに成功。もうひとつは、タイミングよく『週刊ポスト』のヌード撮影が決まり、編集部に頼み込んでギャラ200万円の半金を先にもらうことで、何とか7月末までに200万円を作ったのだ。
「泰葉から支払いもやってくれと頼まれたので、未払いの金額と口座番号のリストを作らせたら、クレジットカードだけじゃなくて、リースで乗っているBMW月々約13万円、駐車場代、税金、健康保険など、キャッシュで払わなくてはならないものが払ってないんですよ。
で、月末に入った200万円で支払っていったら、全部で170万円になったんです。そうしたら、泰葉がイランに行くとか生活費が欲しいと言うので、その30万円をどうぞって渡したんです。それで、通帳は0円ですよ。でも、これからレコーディング費用などでかかった約600万円の請求が押し寄せてくるわけです……」
それでも、泰葉は“大丈夫よ”と言うばかりで、具体策は見えてこない。そこで、A氏は意を決し、8月8日に社長である彼女に対してある提案をすることに─。
「彼女はCD発売日である9月20日に、(春風亭)小朝さんや和田アキ子さんを訴えると会見した帝国ホテルで、また会見する予定だったんです。あのときと同じく300万円かけてやろうとしていたので、そんなお金どこから出るのよと。
そうしたら、黙っちゃって。もちろん、やんわりと言ったんですよ。最終的には、バンと彼女が帝国ホテルに電話してキャンセルしてくれたので安堵したんです。それから、“会社運営はどういうふうに考えているのか”という話や“毎日、朝の7時くらいからお酒飲むような生活はやめようよ”と話し合い、午後7時くらいに家に帰ったんです」
ディレクターとして音楽面を支えるだけでなく、マネージャーとして金銭問題の解決にも奔走してきたA氏。そんな彼に対し、この一件で彼女の態度は一変することになる。