「本当に必要か」を見極める習慣が大切

 節約アドバイザーの丸山晴美さんも、「いつも倹約を意識して特売セールの常連。でも、なぜかお金が残らない人は結構います」と話す。

「私も“お得”の誘惑に負けないよう、クーポンであれば外出前に本当にお得になるかを熟考します。ただし、飲食店でもらう『次回来店時ドリンク無料』といったものは、すぐに廃棄。

 飲み物は食事よりも原価率が低いため、店にとってはいい“撒き餌(まきえ)”。それ目当てで数千円の散財をするわけにはいきません」

 と、消費行動の際の冷静さを心がけているそうだ。

 また、「店先ではつい特売品に目がいくもの。思わず買ってしまいがちな人は割高でもネットスーパーで必要なものだけを買うほうがいい」と力説する。

 貯まらない人が騙されがちな「浪費ワード」をピックアップ。

 日常的に反応している人はご注意!

「衝動的な脳のクセを『間』でコントロール」

 世の中には“消費者に買わせる”仕掛けがあふれている。

「スーパーで『タイムセール』の文字を見ると、自動的に損をしたくない心理が働きますが、私たちが衝動的に“欲しい”と感じるものの5割以上は数秒待てば不要になるものばかりといわれています。『間』は空ければ空けるほど、理性的になれるもの。

 売り場をひと回りして時間を置き、もう一度見ても欲しいなら買うというルールを作るなどして、『欲しいモード』からいったん離れて考えてみて」(菅原先生、以下同)

 購入前にどう使うかを具体的に思い描き「本当に自分にとって必要か」を考えることが買い物の満足度を上げる。

「今は人の目が気になる時代ですが、見栄に振り回されないことが大切。『あの人が使っているから』まねするのではなく、自分はどういうふうにお金を使って、どんな人生を送りたいのかイメージを持って。あくまでお金はそのためのツールなのです」