《わたしが勝手に考えた「腹八分目ダイエット」教えてあげようか》
この夏、自身のツイッターでこうつぶやいた千秋。その方法とは《食生活も見直さなくて良くて》《欲望のままに食べたいものを食べたい時に食べて良くて》でも《ただ一つだけ、腹八分目で止めること‼️ココだけ絶対ルール‼️》というものだ。
千秋はこのやり方で3キロやせたそうで、《昔もやったから成功2回目だよ》と、成果をアピール。フォロワーからは《さっそく今日からやってみます》といったコメントもついた。
でも、腹8分目にするだけで本当に痩せるのだろうか。専門家の意見を聞いてみる。
共立女子大学食物栄養学科公衆栄養学研究室の川久保清先生(医学博士)からは、数字を用いたこんな分析が。
「腹8分目にすると、そのぶん摂取エネルギーが普段どおりの食生活から2割減ることになります。成人の一日の必要摂取カロリーはおおむね2000キロカロリー、腹8分ということですので、そこから2割カロリーが減ると1600キロカロリー、それを30日続けると、摂取カロリーは12000キロカロリー減ることになります。
1キログラムの体重を落とすのには7000キロカロリーの消費が必要ですから、30日で約1.7キロ減る計算ですね」
つまり、カロリー計算上、理にかなっているというわけ。
一方、健康面への影響について、国際薬膳師の岡央知子さんはこんな見解を。
「東洋医学の観点からは、満腹の状態を『胃熱』と呼び、その状態になるとどんどん食欲が増すと言われています。腹8分目ダイエットはその胃熱状態、つまり食べすぎの状態から身体をもとに戻すのにはいい方法だと思います。
東洋医学の昔の人の養生の仕方では腹8分ではなく6分から7分目の量が、胃に負担のかからない食べ方だと言われていますから。このダイエットは胃を休めることにもなりますし、大腸の働きを正して、要らないものを下に出していく、健康な状態に機能が回復することにつながります。肌にもいいことですよね」
さらに“野菜はいっさい食べない、寝る前に食べるといった食生活をしていた”など偏った食生活の人にとっても腹8分目というのは健康な食べ方の基本なのでおすすめだという。
そして、両者からは同じ見解が。
「腹8分目ですと、トータルの摂取カロリーは減少していますので当然体重も減ります」(岡中さん)
「痩せるのはきわめて当然なことです。リンゴだけ、バナナだけなど単品ダイエットやさまざまなダイエットがありますが、これは単純に摂取エネルギーを減らすという、基本的なやり方です」(川久保先生)
そう、じつはこれ、ダイエットの基本中の基本ともいうべき方法。それを知ってか知らずか、千秋自身も(もしダイエット本にするとしたら)《書くことが1ページしかないけど》とツイッター上で答えているのだけど……。
肝心なのは、腹8分目で我慢できるかということ。それが常にできるなら、誰も苦労しませんよねぇ?