「せーのっ、ひよっこ!」
スタッフのかけ声とともに、くす玉のひもを力いっぱい引いた有村架純(24)。日本中に愛された朝ドラがついにクランクアップを迎えた。
「この約1年間を乗り越えられたのは、自分ひとりの力ではなくて、いつでも味方でいてくれたみなさんがいたからだと思っています。谷田部みね子として『ひよっこ』の世界で過ごせたこと、私の宝物です。すごく誇りに思います」
涙を浮かべながら、ヒロイン・みね子として最後の挨拶をする有村のもとに、すでに撮影を終えた、お父ちゃん・実役の沢村一樹、お母ちゃん・美代子役の木村佳乃を筆頭に、幼なじみの時子(佐久間由衣)、三男(泉澤祐希)など、大勢の仲間たちが駆けつける。
「いろんな自分との戦いがありました。毎日、自分の心と身体と向き合って過ごしてきました。つらいとき、悲しいとき、苦しいとき、どんなときにも思い浮かぶのは、みなさんの顔でした。みんなのことが大好きです。本当にお疲れさまでした!」
この日、最後に撮影したのは9月30日(土)に放送される最終回のラストカット。ヒデこと、同僚の見習いコック・前田秀俊(磯村勇斗)と、ふたりですずふり亭から出てくるシーンだった。みね子の最後のセリフはカメラ目線で“またね”。続きを期待させるラストについて有村は、
「今後、『ひよっこ』のみんながどのように生活していくのか、まだ続きが見たいなと思う終わり方なので、すごく気になりますよね」
放送は大団円まで、あと2週間とちょっと。
「これまで、物語がいろいろちりばめられていたと思いますが、それがひとつずつ回収されていきます。みんな、いろいろな形で報われていきますので、最後まで温かく見守っていただきたいと思います」