「新しい道を進もうって思ったことで、『スマステ』が終わってしまったことが申し訳ないなって……」
9月23日、'01年からテレビ朝日系土曜日夜の“顔”として放送された『SmaSTATION!!』が終了した。司会の香取慎吾は番組視聴者、そしてファンに向けて最後の言葉を述べたのだった。
その本番前、テレビ朝日社屋には約500人ものファンが集まっていた。ジャニーズ事務所を退社した9月9日、そして翌週の16日に続き、香取がサプライズでファンの前に姿を見せたからだ。
「ジャニーズの縛りがなくなったからこそできる異例のサービスでしょう。それにSMAPファンは今後の活動を支えてくれる“頼みの綱”であることも確かですから、クレバーな彼はそこをつなぎとめることから考えたのでは?」(芸能レポーター)
SMAP解散後もファンは、元メンバーらが出演したCMや番組で取り上げられた商品を購入する、“スマノミクス”運動などで貢献している。
実際、9月16日放送の『スマステ』で特集された、『秋の最新アイデア文房具』が売れに売れている。
「企画協力した銀座の伊東屋さんでは、紹介された文房具の特設コーナーを設けて力を入れています。『スマステ』は文房具に限らず、それまで脚光を浴びていなかった商品にもスポットライトをあてる企画力があります。各業界が“スマステノミクス”効果の終了を惜しんでいますよ」(広告代理店関係者)
資金力がある妙齢女性がほとんどのSMAPファンは元メンバーのためなら惜しみなく“愛”を注ぐ。
「有志ファンが資金を募ってSMAPを応援する新聞広告を出したこともありましたね。それに応え今回、香取や稲垣吾郎、草なぎ剛は応援広告が載った2紙に“恩返し”という形で出広したのかもしれません」(スポーツ紙記者)
『スマステ』最終回の前日、9月22日付の東京新聞と朝日新聞に『新しい地図』と称した見開き広告が出された。脱退組3人の新事務所移籍を伝えるもので、立ち上げた公式HPにはファンクラブ入会案内もアップされている。
入会金は1000円で年会費はジャニーズよりも500円高い4500円。さらに手数料200円が必要。特典はスペシャルCDや会報、チケットの先行予約やイベントへの招待など。3人のコンサートも予定しているのだろう。
「ネット上では早くも『新しい地図』=『NEW SMAP』など、SMAPに関連づける解釈であふれています。これこそ香取の狙いとも思えます。暗にSMAPを匂わすことでファンの想像力と購買欲をかき立てているのでしょう」(芸能プロ関係者)
昨年に活動存続を訴えて集まったファンの署名は37万人分とも言われている。単純に全員が『新しい地図』に入会したとすると、それだけで約20億円の売り上げだ。
「SNSの活用でさらに市場拡大していくでしょうね。香取にとってSMAPファンは必要不可欠ですし、再始動を待ち続けていたファンは喜んで出資しますよ」(前出・芸能プロ関係者)