これまで中橋容疑者の活動には誰も疑問を持たなかった。
容疑者が『幼児教室』を開催していたとする『町屋ふれあい館』の職員は、
「施設の1階はオープンスペースになっているので、誰でも申請なしで利用できます」
と説明する。
近くには容疑者の自宅もあるが、周辺の住民は一様に「知らない顔」。幼い男の子を持つ母親は「知らない人に子どもは絶対に預けられない」と、こわばった表情でもらした。
事件発生当日、子どもたちを遊ばせていたとみられる県営公園では、平日も親子連れが多く、大人が子どもを遊ばせていても気にならない。
2人の子どもと遊びに来ていた20代の女性は「待機児童問題もあるし、行政の一時預かりもいっぱい。知らない人でも預けるしかなかった被害者側の気持ちはわかる」と同情する。
「今回の事件の加害者は、確信犯ですね。サイトを巧みに使い、卑劣で計画的です」
と山口氏は犯行を非難。
「男の子も性的な被害に遭います。身体の傷は治っても、心には大きな傷が残り、被害者の中には事件後うつや不安、行為のフラッシュバックなどの症状が現れる人もいると言われます」(山口氏)
しかし、男性被害者へのフォローは十分ではない。
「(親子での)相談先、組織支援体制は足りていません。男性の性犯罪被害者の支援者も増えてほしい」
と支援の重要さを訴えた。
子どもたちの心に傷が残らないといいが……。