プロローグ
ある日……。
僕の携帯に見知らぬ番号から着信が。
「はい、もしもし...」
ん? 聞き覚えのある声だ。
電話の主は、知人の飲み会でお会いした『週刊女性PRIME』の編集者の方だ。
そのときは「いつかいっしょにお仕事できたら~」と声をかけていただくが、まあこの業界では日常茶飯事のことで、たいていは社交辞令のひとつ。
にもかかわらず、あれから一か月弱でホントに仕事を振ってくれるなんてあからさまにどうかしている。
小躍りするほどうれしい気分を押し殺し、詳しい内容やギャラを聞く前にふたつ返事でOK! その気概がものすごくうれしいじゃないですか。
編集者の方はいったい僕のどこが琴線に触れ、仕事を振ってくれたのでしょうか。
編集部に行ってみた
申し遅れました、僕はマグー。
この連載を担当する放送作家です。
テレビやお笑いの現場でお仕事をさせていただいています。
後日、具体的な打ち合わせのため、東京・京橋「主婦と生活社」へ。
ちなみに『週刊女性』の発行元は「主婦と生活社」で、『女性自身』の発行元は「光文社」です。さらに「主婦の友社」という会社もあります。
もうわけわからないですよね(笑い)。
到着……。
日比谷線の東銀座駅から徒歩数分。
昭和感の漂う実に趣きのある建物だ。ちなみに僕がお世話になる『週刊女性PRIME』の紙媒体『週刊女性』は『女性自身』よりも発刊が1年早いみたい。
そんなわけで改めて編集者さんに挨拶をさせていただき、本題に入る。
マグー:どんな感じでいきましょうか?
編集者:今、ちまたでよく目にする「●●やってみたら結果は○○だった」のような企画がなにかできたらな考えております。
マグー:おお、いまネットでもテレビでも珍しくないフォーマットですが、ターゲット層とかってあります?
編集者:『週刊女性PRIME』ということで、メインターゲットは「女性」。女性に楽しんでいただける記事にしたいですね。
マグー:ため息出るほどのイケメンを呼んじゃいますか(笑い)?
編集者:それもいいんですが、ちょっとストレートすぎますね。
マグー:こういうのはどうでしょう、ちょっとおもしろそうな女の子(友だち、もしくは友だちの友だちにいそうな女の子)に何か「企画」を手伝ってもらいましょう!!
編集者:いいですね~! 例えば?
マグー:女芸人さんとか?
編集者:そ、、それだ! ではさっそく女芸人さんにオファーしてみますね~。
マグー:(はやッ!!)
アンケートとってみた
マセキ芸能社さん、プロダクション人力舎さん、太田プロダクションさん、サンミュージックプロダクションさん(順不同)にご協力いただき、こちらで用意したアンケートをお送りしました。
各事務所さんにリストアップしていただいた女芸人の皆さん総勢20人の方々からの、アンケートバックを見ながら編集者と選考に移ったのですが……。
続々と戻ってくるアンケートを宣材写真とともに照らし合わせながら見ていると、ひとつ気になることがありました。
「将来の夢・自分の未来像を教えてください」
という質問の回答で……、
な、、、なんとなく????
け、けっこん?
こっちにも。。。
か、、、か、、、かてい????
「正直考えが甘いよ」
と、彼女らの親目線の気持ちになりつつも、結局どの女芸人さんもいわゆる超フツーな回答が多かったのです。
もちろん僕は結婚・家庭も否定はしませんし、むしろ幸せを願っております。
しかし、しかしだ。
ひと昔前まで女芸人といえば、テレビで「モテない」と言っているのをよく見たものなのに、彼女たちは芸人の世界に飛び込んで、超フツーな幸せというやつをその手でちゃっかり掴もうとしている。
なんか腑に落ちませんが、ここで記念すべき最初の「○○やってみたら●●だった」が!!
女芸人オーディションのアンケートで「将来の夢・自分の未来像を教えてください」
という質問入れたら
「結婚して安定した生活を送りたいです」
というガチな感じの回答がわんさかだった!
そしていよいよ……。
面接してみた
アンケート回収が終わればいよいよ「面接」です。
全員とお会いしたかったのですが、やはりスケジュールの関係でその数は限られてしまいました。お会いできたのは超若手から「エンタの神様」で人気を博した方まで、それぞれ個性が素晴らしく、僕も編集者も正直悩みに悩みました……。
考えること数日間。
結果
この企画にふさわしい女芸人さんの人選に時間を費やしました。しかし、正直ひとりに決めきれないというのがホンネ。
というわけで、この企画をお願いする女芸人さんは……、
■やほし(25歳)/ぷらんくしょん(マセキ芸能社)
「ぷらんくしょん」というトリオで活動する「やほし」さん。
筋トレと辛いものを愛する彼女、何をするにも相方といっしょの相方と仲が良すぎて来年には3人でルームシェアするそうです(大丈夫かいな)。
つづいて、
■わたなべるんるん(24歳)/ピン芸人(マセキ芸能社)
いわゆるフシギ系に分類されてしまうのだろうが、その枠には収まりきらない独自の世界観がありつつも、自分に誠実なピン芸人。
*追伸:この編集者によると「ビジュアルが面白かったから」が企画を託した理由だそうです。