本来ジャニーズ事務所では、テレビドラマはそれほど重視していなかったと、この芸能ジャーナリストは語る。

CULEN組の快進撃

「どちらかというと、本当は若いタレントをどんどん起用して人気を集め、ファンにはコンサートや舞台に来てもらいたいというスタンスでした。しかも、SMAP以外のジャニーズタレントは、嵐クラスでも、ドラマのギャラはかなり安い。数年前は、ドラマから引いているように感じる時期もありました。

 ただ、この1年ぐらいの間に、メリーさんからジュリーさんに主導権が移行してきたので、ひょっとしたらジュリーさんはドラマも重視していて、この状況につながっているのかもしれませんね。実入りは少ないけれども、“ジャニーズここにあり”といったアピールにはなると思います」

 元SMAPの3人は、SNSや動画サイトでの活動も積極的に取り入れている。11月2日から5日までAbemaTVで放送された『72時間ホンネテレビ』は、大きな話題を集めた。

「この時に、SMAPの曲は歌うことができないとか、木村拓哉の名前を出してはいけない、といったことをにおわせていましたが、ジャニーズ側は一切そんなことはありません。そんな決まりは全くなく、もちろん圧力もかけるはずもないのですが。

 メリーさん、ジュリーさん、もちろんジャニーさんも、辞めた3人については怒ってないはずです。ただ、そのようにケンカをふっかけてくるようなやり方を続けてくる、I 女史が気に入らないという図式ですね」(同芸能ジャーナリスト)

 パラリンピックのスペシャルサポーター就任や、稲垣と香取が出演するサントリーのノンアルコールビールのCMが決定するなど、現時点ではフットワークの軽さからCULEN組の快進撃が続いているような印象だが、一時的な盛り上がりになる可能性も、前出のジャーナリストは懸念する。

あるテレビ局員が言っていたのですが、3人には代わりがいないんです。例えば10年後に最前線で活躍できているという保証もない。いっぽうで、10~20代の若手を複数用意することができるジャニーズの強みはある。

 現時点での批判はあっても、テレビ局側としては、どうしてもジャニーズにすり寄るような状況になってしまうということなんです」

 1月ドラマがスタートし、仮に視聴率が期待値を下回ることがあっても、地上波ドラマでのジャニーズタレントの強さには影響はなさそうだ。

<取材・文/渋谷恭太郎>