ジャニーズ事務所のジャニ―喜多川社長が、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に合わせた、帝国劇場での新たな舞台構想を明かした。
訪日する外国人から「夜に楽しむ場所が少ない」という声があることを理由に、公演時間を遅めに設定することも検討し、五輪に合わせて日本を訪れる外国人たちを驚かせたいと語る。
ジャニーさんの東京五輪にかける情熱は熱い。ある芸能記者は言う。
「2020年は、Sexy Zoneのマリウス葉が20歳になる年でもあります。五輪にSexy Zoneをからめたいというジャニー社長の思いは、2020年の東京五輪開催が決定した、2013年ごろから垣間見えていました」
当時、ジャニー社長は、2013年3月に行われたコンサート「JOHNNY'S WORLDの感謝祭」で、“Twenty-Twenty”というユニットの構想を立ち上げたことがあった。その名の通り、2020年を意識した名前で、当初は東京五輪の招致を応援するユニットとして、20人ずつ2組に分かれた計40人で構成される超大型ユニットだった。
メンバーを入れ替えながら、選抜を繰り返し、2020年にデビューという構想も明かしていた。そのメンバーとして、現在KING & Princeで活躍する高橋海人や、Hi Hi Jetの井上瑞稀、他にも松田元太や本高克樹、川崎皇輝などの人気Jr.が候補生として紹介されたこともあった。前出の芸能記者は言う。
「ジャニー社長は、この構想がとても気に入っていたようで、13年の末から行われた帝劇舞台では、『JOHNNY'S 2020 WORLD(ジャニーズ・トニトニ・ワールド)』と、タイトルに“2020”を盛り込んだほど。この舞台にはSexy Zoneの3人(中島健人、菊池風磨、佐藤勝利)がメインで出演しています」
Sexy Zone自体、結成時にはジャニーズJr.も巻き込んだ流動的なユニットとして活動していくと明かしていただけに、それがスライドし、「Sexy ZoneとTwenty-Twenty」というスタイルでオリンピックに向けた活動を予定していたのかもしれない。
「14年のSexy Zoneのシングルのカップリング曲に、『2020 Come on to Tokyo』というものがあります。当時、彼らのラジオ番組で、マリウスがこの曲について、“ジャニーさんが作りたがってた(曲)”と語っていたこともあります」
いっぽうで、ジャニーさん色が薄まってきた近年のSexy Zoneから、東京五輪開催時の帝劇舞台は、別のグループを中心としたものになる可能性も高いと、あるテレビ関係者は指摘する。
「ジャニーさんの舞台で近年最も期待されている平野紫耀がいるKING & Prince、ここに、Hi Hi Jetと東京B少年を加えたあたりが中心となっていく可能性は高そうです」
近年CDデビューがなかったことも、Twenty-Twenty構想の影響があるのではという見方もあるという。
「Twenty-Twentyの名前こそ挙げなくなりましたが、ジャニーズJr.内にユニットを乱立させしのぎを削っていくスタイルは、その構想そのものともいえます。キンプリこそデビューしますが、現在にいたるまで、Twenty-Twentyの選抜が続いているという見方もできます。ジャニーさんの中ではつじつまは合っていて、全然ブレていないともいえます」(前出・テレビ関係者)
KING & Princeがジャニーさんが手掛ける最後のデビューグループという声も一部ではあるが、サプライズ好きのジャニーさんのこと。2020年夏、大型グループのデビューと舞台演出で、ジャニーさんの有言実行に外国人観光客ならずとも、驚かされるかもしれない。
<取材・文/渋谷恭太郎>