冷たい雨がみぞれまじりになり、やがて雪になっても、ママの怒りは鎮まらなかった。
安保関連法施行後も粘り強く活動を続ける「安保関連法に反対するママの会」のメンバーらは祝日の21日、東京・JR新宿駅西口前で森友文書改ざんなどを批判する街頭演説を行った。「同会@東京」を中心に近隣都市からメンバーが集まり、「安倍さん、おしまい! 責任取ろう! 昭恵さん、早く出ておいで!」などとシュプレヒコールを上げた。
保育士で同会@東京の町田ひろみさんはマイクを握り、
「都合が悪くなれば改ざんするような政治を許していいのか。子どもたちにはウソをつくなと教えておきながら、自分たちはウソをつく。子どもたちには見せられたものではない政治です」と憤った。
「安保関連法に反対する学者の会」から上智大学の三浦まり教授も駆けつけた。
「日本政治をずっと研究してきましたが、市民のみなさんが“官僚がんばれ”と応援している状況は初めて。このような声が上がるのは、どこに責任があるかを知っているから。責任のある人が責任を取ろうとしていない。部下に責任を押しつけているじゃないか。そう多くの人がわかっているから、怒っているんだと思います」(三浦教授)
結果的に“お友達”が得をしながら、知らぬ存ぜぬを貫く安倍首相に対し、主婦目線の切実な主張も。
「国民の財産をまるで自分のもののように使って、一方で私たちの生活はどうか。スーパーでは値引き品を探し、子どもにはちょうどいいサイズの洋服ではなく、少しでも長く着られるようにちょっと大きめの洋服を買っている。下の子はおさがり。こんな政治はもうゴメンです」(同会@調布の大久保佐和子弁護士)
怒りのボルテージはさらに上がる。同会@千葉の岩月佐和子さんは「みんなが税金を払うのは、みんなのためにちゃんと税金を使ってくれると信じているから」と切り出して次のように訴えた。
「子どもだって少ないお小遣いから漫画を買って消費税を払っているんです。私たちは何を信じて税金を払い続ければいいんでしょうか。こんなことでは、子どもたちに“人のお金を勝手に使ってはいけません”と教えることはできませんよ。
もしも、安倍晋三さんが私の子どもだったら、“やってはいけないことをしたら、きちんと謝ろう”って言います。そして責任相応の罪の償いをちゃんとしようと伝えます。私たちが安心して税金を払えるように、一刻も早く安倍首相には辞めてもらいましょう」
あまりの迫力に聴衆から「そうだー」の声が飛んだ。平常心を装う安倍首相夫妻はこの声をどう聞くか。