90歳のA子さんの普段の様子は、
「歩いてゴミ出しはしていましたけど、足元がおぼつかないような年相応の歩き方でした」(近所に住む70代男性)
「ボケていないことは100%。あいさつもしますし、電話で用件を伝えればしっかり伝言されている」(前出・知人男性)
「以前はワンちゃんの散歩とかしていましたけど、よろよろでした。ワンちゃんに引っ張られている、そんな印象でした」(近所に住む70代女性)
と、おぼつかない様子もちらほら。
事故直前、話をしたという女性(84)は、
「A子さんの家の近くにある郵便局でお会いしたんです。そのときに“私はここまで歩くのがやっとなの。足が悪くて”と言っていました」
亡くなったB子さん(当時57)は、茅ヶ崎市の単身者向けアパートで、3年以上前からひとり暮らしをしていた。
「亡くなってすぐ、女性の弟さんが“お騒がせしています”とあいさつに見えました。荷物はまだ部屋の中で、引っ越しも行われておらず、家賃も支払われているようです」
とアパートの住人が話す。
A子さんの息子を訪ねると「具合が悪いので、自宅療養しています。今は退院したばかりです」と母親の近況を伝える。A子さんは事故2日後に釈放され、在宅で捜査が進められているが、
「(裁判は)これからです。(被害者への)謝罪は今、弁護士さんと話し合っているところです」
父親から受け継いだ医院は、事故後しばらくしてから再開しているという。
高齢ドライバーによる暴走、逆走事故が後を絶たない。あのとき、免許証を自主返納しておけば……。
運転者にも家族にも早めの決断が求められる。