「動物虐待の厳罰化と、悪質な繁殖業者を減らす対策がなされるかどうかが争点となっています」(一般紙記者)

 今秋にも改正される動物愛護法。この法律は、動物の愛護と適正な飼育、そして動物がらみのトラブルから生命・身体や財産を守ることを目的としているものだ。

ペットと生活をともにする人が増え、飼育の目的や方法が変化してきたため、『動物の愛護及び管理に関する法律』が’00年に施行され、その後、何度か改正されてきました」(同・一般紙記者)

 動物愛護法は5年をめどに施行状況の確認を行う。今年はちょうど改正の年にあたるため、愛護団体や活動家らは、法改正に向けて署名運動などを行っている。女優の浅田美代子(62)も、今年4月4日には環境省を訪問し、法改正で厳罰化を求める人の署名16万6895名分を手渡した。

「浅田さんは署名活動のほか、改正に向けた集会や、社民党の福島みずほ議員や自民党の尾辻秀久議員が代表を務める『犬猫の殺処分ゼロをめざす動物愛護議員連盟』にも参加しています」(同・一般紙記者)

保護犬を飼い始めて気づいた“偏見”

 そんな彼女は、現在のペットを取り巻く環境についてどう考えているのか。活動の原点は、9年前に保護犬を引き取ったことにあるという。

「ある団体との出会いで、まずは保護犬を引き取ってみようと思ったんです。実際に飼い始めて暮らすうちに、徐々に懐いてきてくれたんです。ある日、仕事から帰ってきたときにしっぽを振りながら迎えに来てくれて、その姿にすごく感動したと同時に、こんなかわいい子たちが日々殺されている状況が許せなくて、活動を始めました」(浅田、以下同)

 保護犬を飼い始めて気づいたのは“偏見”。ペットと保護犬では、後者に対する世間の目は冷たかったという。

「汚いとか病気があるとか、しつけをしても学ばないとか。でも、そんなことは全然ないんです。きちんと向き合えばちゃんと懐きますし、しつけもできます。それに病気のある子の場合は、施設できちんと説明してくれますし、人間だって病気になるじゃないですか。“なぜ動物だとダメなの?”って思いますね」