加えて、母校・中央大について碓井さんは、
「中山顕選手(4年)と堀尾謙介選手(4年)の2枚看板を前半で使って勢いに乗れば、10番以内に入る可能性も」
戦力的に劣るのは……
一方、苦しい戦いになりそうなチームも。
「戦力的に劣るのは上武大と国士舘大。そのほかの大学は横並びじゃないですか? 順天堂大は、リオ五輪に出場した学生トップランナー・塩尻和也選手(4年)が2区を走るでしょうが、チームの総合力は高くない。シード権も危ぶまれます」(碓井さん)
和田さんは伝統校の元気のなさを気にかける。
「神奈川大、厳しそうです。絶対的エースが抜け、戦力ダウンは否めません。大東文化大も元気がないし、山梨学院大も予選会10位。厳しい戦いになりそうです。
母校・日大ですか?'18 年は大学の不祥事があったので、シード権を取って名誉挽回してほしいですけど……。88回目の出場、880人がつないできた襷の重みを感じ、誇りを持って走ってもらいたいですね」
とはいえ、勝負はフタを開けてみなければわからない。
「あくまで20歳前後の若造たちなので、完璧ではありません。気象条件もあります。何が起きるかわからないのが箱根路ですから、ね」(和田さん)
《PROFILE》
和田正人さん ◎日大で2度箱根駅伝に出場。4年次は主将。NEC陸上部を経て俳優に。ドラマ『陸王』、舞台『光より前に〜夜明けの走者たち〜』など、その走りを生かした出演も多数
碓井哲雄さん ◎箱根駅伝に3度出場し、中央大の6連覇に貢献。現在は、神奈川工科大陸上競技部監督。近著に『箱根駅伝 強豪校の勝ち方』(文春新書)。箱根駅伝のテレビ解説を務めて25年