最もヤバ案件な徳永アナ
さて、数ある女子アナの不倫の中で、もっともヤバ案件と私が見ているのが、ウッチャンナンチャン・内村光良と不倫を経て結婚した元テレビ朝日・徳永有美アナウンサーです。
同局のディレクターと結婚していた徳永アナですが、『内村プロデュース』で共演していた内村と不倫関係に陥ります。ふたりの関係は週刊誌に報じられ、『スーパーモーニング』『内村プロデュース』を降板。その後、夫と離婚して『報道ステーション』に復帰しますが、『女性自身』(光文社)によると、これは「内村と別れるなら」という条件つきのものだったそうです。内村と交際を続けたかった徳永は、テレビ朝日を退社します。
上述した「不倫のペナルティーは弱肉強食」理論で考えると、このケースはかなり複雑です。徳永アナは局アナですから、局としては守るべき存在でしょう。しかし、妻を寝取られたディレクターも自局の社員ですから、こちらも守りたい。人の妻を寝取った内村は人気者ですから、罰を与えると遺恨が残る。となると、責任を取るのは「夫がありながら、違う男によろめいた」徳永アナしかいないわけで、実際は辞めさせられたも同然なのではないでしょうか。
『報ステ』徳永アナ復帰の真の目的は?
退社後は2人のお子さんのお母さんとなり、家庭に専念していた徳永アナですが、2018年、13年ぶりにメインキャスターとして『報道ステーション』に復帰しました。「働く母として」ニュースをわかりやすく伝えたいと公式ホームページに書いてありましたが、抜擢の理由は「お母さんだから」とは思えないのです。お母さんをキャスターにしたいのなら、テレビ朝日の内部にも、いい人材はたくさんいるはずです。ニュース戦争で各局の女性キャスターたちはしのぎを削っています。堅実なアナウンサーよりも、話題性に富んでいる、もっというと脛(すね)に傷を持つ人を抜擢したほうが注目されて数字が取れるという、テレビ的な目論見があるのではないでしょうか。
因果関係は不明ですが、不倫事件以降、内村はテレビ朝日で番組を持っていません。しかし、最近の内村は『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)で高視聴率を連発、『NHK紅白歌合戦』で2年連続総合司会を務めるなど、好感度の高い国民的な司会者としてのポジションを固めつつあります。テレビ朝日としては、徳永アナを現場に戻すことで、内村との確執をチャラにして、和解に持ち込みたいのではないでしょうか。
『報道ステーション』に復帰した徳永アナですが、『FLASH』によれば、視聴率がよくないうえに、「不倫して辞めた人が、なぜ戻ってこられるのか」という苦情が相次いでおり、キャスターとしての技術面にも疑問の声が上がっているそうです。そりゃ、10年以上も休んでいたんだから、技術やカンは鈍っていて当たり前でしょう。
徳永アナの復帰は「不倫が許された」ような印象を受けるかもしれません。しかし、ここで数字を稼げなければ、「そもそも、不倫したオンナがテレビに出ているのはおかしい」といった具合に、過去を蒸し返されて、2倍叩かれてしまうことは目に見えています。
夫がいる身でありながら、大物タレントにすり寄ったヤバい女なのか、それとも、不倫ではなく純愛だ、だから、今は家庭も仕事も順調でヤバいくらい幸せといえるのか。すべては数字次第の世界、徳永アナは今、まさに正念場を迎えているのではないでしょうか。
プロフィール
仁科友里(にしな・ゆり)
1974年生まれ。会社員を経てフリーライターに。『サイゾーウーマン』『週刊SPA!』『GINGER』『steady.』などにタレント論、女子アナ批評を寄稿。また、自身のブログ、ツイッターで婚活に悩む男女の相談に答えている。2015年に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)を発表し、異例の女性向け婚活本として話題に。好きな言葉は「勝てば官軍、負ければ賊軍」。