ジャニーさんの“審美眼”
みなが口をそろえてすごかったと話すのは、ジャニーさんが持っていた“審美眼”について。前出の田中も、ジャニーさんの“人を見る目”を感じたことがあった。
「僕自身、入所オーディションを受けたときは丸刈りで“すきっ歯”だったので、なんで合格したんだろうと思いましたね(笑)。ほかにも、入所した当初は普通の男の子なのに、成長するにつれて顔つきが変わったり、オーラが出てくる子がいたので、ジャニーさんは成長したときの顔がある程度わかるのだと思います」
ジャニーズ事務所に入所する場面だけではなく、現場でもジャニーさんの“眼力”は光っていたそう。
「『Kis‐My‐Ft2』が’13年にリリースした『キミとのキセキ』という曲のミュージックビデオにバックダンサーとして出演させてもらったことがあるのですが、撮影当日の僕は、変に調子がよかったんです。ダンスもうまく踊れていた気がしたら、ジャニーさんが見ていてくれて、最初は後方だったのが前方のポジションに入れ替えてくれたんです。おそらく、その日のひとりひとりの調子を見ながら、演出や構成、配置などを考えていたんだと思いますね」(田中)
数々のスターを世に送り出したジャニーさんは生前、1000億円以上ともいわれる資産を持っていたとも報じられている。しかし、配偶者も子どももいなかったジャニーさん。その莫大な遺産の“行き先”に注目が集まっているのだが──。
「ジャニーさんはいくつかマンションを所有していたのですが、東京・麻布十番のヴィンテージマンションを今年4月、姉であるメリー喜多川さんの孫娘に生前贈与していたんです。そのマンションは142平方メートル以上あり、かつてはジャニーズタレントたちの合宿所でもありました。築50年になる物件ではあるものの港区の一等地であることと、そうとう広い部屋のため、今でも1億円ほどの価値があるんです」(芸能プロ幹部)
ジャニーズタレントたちを“本当の子ども”のように可愛がっていたジャニーさんも、将来を見据えていたのだ。
「メリーさんの孫娘は現在14歳ですが、将来的にはジュリー新社長の跡継ぎになるといわれています。ジャニーさんは数少ない血縁者に、しっかりと財産を贈与していたということ。晩年は体調がすぐれないこともあったので、ジャニーさんなりの“終活”をしていたのかもしれません」(同・芸能プロ幹部)
天国に旅立つ直前まで、ジャニーさんは“カリスマ”ぶりを見せてくれていた──。