お見合いの場合、男性はスーツにネクタイ、女性は清楚(せいそ)でシンプルなワンピースやツーピースが鉄板です。お見合いにはみなさん型通りの服を着て行くので、あまり失敗はありません。しかし、お付き合いに入ってからのデートファッションとなると、その方の普段の服のセンスがそのまま出てしまいます。
婚活ライターをしながら、仲人としてもお見合いの現場に関わる筆者が、目の当たりにした婚活事情を、さまざまなテーマ別に考えていく連載。今回は、「大丈夫? あなたのデートファッション」です。
流行りの“抜け感”と“だらしなさ”は紙一重
先日、俊成さん(35歳、仮名)が、お見合い後、お付き合いに入った登志恵さん(33歳、仮名)のファッションについて、こんなことを言っていました。
「お見合いのときは、シンプルな花柄のワンピースを着ていたので、服装のことは気にならなかったんですが、デートをするようになってから、どうも髪型や服装に違和感を覚えるようになって……」
髪型もお見合いのときは、後ろでひとつにまとめられていました。それが、デートのときは、おろしたままのスタイルでやってくるのだといいます。
「毛先を遊ばせるようにデザインカットされているんだと思うんでが、僕にはそれが手入れをしていないボサボサ髪に見えでしまう。髪質もあるのかな。モワッと広がっている印象で、だらしない感じ。耳にかけてもすぐに髪が前に落ちてくるし、食事を一緒にしていると、すごく気になるんです」
さらに、ファッションがとても個性的なのだとか。
「葉っぱとかプリントされている服が多いんです。彼女は、それがすごく好きみたいで」
葉っぱ、茎、ツルなどがプリントされている服は、ボタニカルファッションと呼ばれ、流行(はや)っていますよね。女性たちは大好きです。
「で、彼女の場合、すごくくすんだ色の服が多いので、年齢よりもずっと老けて見えるんですよ。さらにワンピースの下にジーンズとかはいてくる。流行りの着こなしなのかもしれないけれど、僕にはそれが似合っているとは思えないんです」
流行の移り変わりは目まぐるしい。ファッション誌でも、季節ごとに流行りのファッションと、その着こなし術を紹介しています。8頭身でスタイル抜群のモデルさんが着れば、どんな服でもかっこいい。しかし、それをそのまま自分に当てはめるのは難しいですね。そこは、自分に似合うように着こなしを少し変えるテクニックが必要です。
「抜け感とだらしなさって、紙一重だと思うんですよ。登志恵さんの場合、ファッションも髪型も“抜け感”よりも“だらしなさ”が先に立って見えてしまう。何か一緒に歩くのが恥ずかしいんですよ」
また女子受けファッションと男子受けファッションは、大きく違います。女友達と出かけるときには、大いに流行を追ったファッションを楽しめばいいんです。でも、男性と出かけるときには、シンプル、可憐、清潔感、可愛らしさ、明るい色の服を選んだほうが無難です。
また髪型も、毛先を遊ばせるスタイルよりも、ひとつにまとめるか、ツヤツヤのストレートヘアにしたほうが、間違いありませんよ。