「オジサンだから」というセクハラ
弘中アナの毒舌は、ひとりしゃべりの『オールナイトニッポン0』でも健在でした。
水曜レギュラーとして『オールナイトニッポン0』のパーソナリティーを担当しており、『ゴッドタン』などテレビ東京の看板番組を手がけた佐久間宣行氏について、「テレビ東京のすごいプロデューサーなのか知らないですけど、はっきり言ってただのオジサンですよね」と、けなす。ニッポン放送が、MixChannelで佐久間プロデューサーの動画をライブ配信していることについては、「何が楽しくて、オジサンのビジュアルを3時間流しているんだよ」と、けちょんけちょん。
佐久間プロデューサーがパーソナリティーをしているのは、ニッポン放送が「人気や実力があるので、高い聴取率が見込める」と踏んだから。つまり、オジサンであるかどうかは関係ありません。
#MeToo運動以降、セクハラをやめようという流れが起きています。セクハラというと、男性が女性にするものというイメージを持つ人も多いでしょうが、女性が男性にセクハラをすることあります。「オジサンだから」という理由で、佐久間氏をいじる弘中発言は、女性が男性にしがちな典型的セクハラではないでしょうか。
アナウンサーとして、ちょっと意識が低いのではないかと思いますが、もしかしたら、女子アナだからこそ、こういう発想に至るのではないかとも思うのです。
「毒舌キャラ」の男性アナがいない理由
TBSラジオ『小島慶子のキラ☆キラ』での毒舌ウリで大ブレイクし、タレントに転向した元TBSアナウンサーの小島慶子。プロデューサーから降板を告げられた際、連絡が遅いことに納得がいかず、用意されたコーヒーを「あなたからもらったコーヒーは飲めません」と流しに捨てた元TBSアナウンサー・宇垣美里。そして弘中アナと、上に盾(たて)突く女性や毒舌は一定の人気がありますが、男性アナウンサーで、「毒舌キャラ」を掲げる人はいません。
'18年12月に発表されたORICON NEWSの「好きな男性アナウンサー」で1位に輝いたフリーアナウンサー・羽鳥慎一は「プライベートはダメダメ」という非リア充キャラで売っています。同ランキングで五連覇を達成し、殿堂入りした日本テレビ・桝太一アナは恐妻家キャラを掲げるなど、男性アナウンサーは威圧感のないキャラが上位に来ているのです。
女性の毒舌ウリはあるけど、男性にはいない。なぜこのような差がなぜ生まれるかというと、テレビ番組のトップが男性だからではないでしょうか。