儀式直後に落下した○○と装束の“意外なしきたり”
『即位礼』のために皇居・宮殿に続々と参列者が到着する中、会場ではこんな“ハプニング”も……。
「『正殿の儀』が始まる直前に天候は落ち着いたのですが、当日は朝から強い風も吹いていました。
そんな中、午前11時半ごろに宮殿中庭に掲げられていた縦長の旗のうち、長さ5・5メートル、幅90センチで金色の菊の紋があしらわれた『菊花章大錦旗』が地面に落ちてしまったのです。
その旗は宮内庁職員が回収できたのですが、儀式が始まった直後にも別の旗が落ちてしまい……。メインの儀式中に作業をするのは好ましくなかったので、かけ直すことはできませんでした」(前出・宮内庁関係者)
当日、テレビの中継で、地面に旗が落ちているのが気になった読者もいることだろう。
普段は拝見する機会は少ないが、皇族方が儀式ごとに、それぞれ違う装束をお召しになっていたことにも注目が集まった。
「『即位礼正殿の儀』では、皇后陛下はじめ、女性皇族方は、五衣、唐衣、裳を重ねた日本古来から伝わる、いわゆる『十二単』姿で儀式に臨まれました。
これらの装束は、皇后陛下はもちろんのこと、お立場や、既婚か未婚かなどで色が違います。『即位礼当日賢所大前の儀』では、両陛下ともすべてが白の装束をお召しになりました。
通常、即位関係以外で天皇陛下がすべてが白の装束をお召しになるのは、毎年11月に行われる最も重要な宮中祭祀である『新嘗祭』のときだけです。白は最も清浄で神聖な色だとされています」(山下さん)
その神々しいお姿に、目を奪われた国民も多かったにちがいない。