ユーチューバーで厳しい芸能人は?
チャンネル登録者数が213万人、総再生回数はなんと13億回を誇るコンテンツとなった『なーちゃんねる』。動画を配信する“なーちゃん”さんは2児のママで、おもちゃやお菓子を紹介する動画などを配信し、“ファミリー系ユーチューバー”としてカリスマ的人気を博している。彼女に話を聞いてみると“芸能人がYouTubeで成功する要素”は3つ。
(1)本気でやる
「芸能人で成功する方の共通項は、“ガチでやってる”ことです。逆に、知名度にあぐらをかいてナメてかかる人は再生されません。有名であることで、登録者数は増えやすいですが、再生回数には反映されにくいのです。
YouTubeで再生されるのは、面白いコンテンツ。“え、ここまでやるんだ!”とか“こんなことするんだ!”と、視聴者をいい意味で驚かせるくらいの企画ができる人が成功します。梶原さん、秋山さん、ヒロシさんは、コンテンツ作りに本気で取り組んでいるので成功したと言えます」(なーちゃんさん、以下同)
(2)ファンがいる
「ファン層がしっかりしている方も強い。本田翼さん、嵐さんは、もともとファンが多い方々。辻希美さん、ダルビッシュ有さんは、ブログやTwitterを通じてインターネット上にファンが多い。特にこのインターネット上のファンは、本人に強烈な関心があるため、テレビの視聴者よりもコアなファンといえます。こういったファンを抱えている人はYouTubeでも成功しやすいです」
芸人たちが成功する一方で、再生数が伸びない芸能人も少なくない。水嶋ヒロは料理が得意ということで料理に特化したチャンネルを開設したが、登録者数は13万人、直近の投稿動画の再生数は3・2万回と思いのほか伸び悩んでいる。斎藤工も登録者数は10・5万人で直近の再生数は7・2万回と微妙な数字だ。
「自分のファンが“どんな人たちであるか”を想定できない人は、知名度があってもYouTubeでは成功しにくいのです」
ドラマや映画が主戦場の俳優など、ファンと接する機会が少ない芸能人は、実際に自分たちのファンがどのような人なのか、実は把握できていなかったりするようだ。
(3)テレビとの違いをわかっている
「YouTubeはテレビとは全く違うメディアです。企画の立て方も、戦略もすべてがテレビとは異なります。その点を理解してコンテンツを作ることも非常に重要です」
前出の岡野さんもYouTubeの特異性について、
「YouTubeはスマホの小さい画面で見るものなので、そこに特化したコンテンツが作れているか。画角であったり、YouTube特有のスピーディーに話が進んでいくような編集をしている人は伸びています。
逆にテレビの編集をそのままやっているような人、またアカウントの作成であったり事務所に全部セッティングしてもらって、編集もお任せみたいな人も多いですが、そういった人は伸びないと思いますね」(岡野さん)