【小学校受験のお作法2.0】親子力を合わせ、厳しいお受験を乗り越えるためにも、先人たちのリアルな合格体験談はあらかじめしっかりと知っておきたいもの。しかし、幼児教室などで登壇する合格者の経験談は、幼児教室の先生たちのフィルターがかかった内容になりがち。実際にはいろいろな教室に行っていたのに「我が家は本当にこちらの教室のみでした」とコメントされることもあるそう。そこでここでは、お受験コンシェルジュ&戦略プランナーのいとうゆりこさんが、合格者のお母様たちにインタビューを実施。合格するまでの道のり、そして入学後の様子など“生”の声を伝えてくれます。あくまでもひとつの参考とされてみてくださいね。
東京学芸大学附属世田谷小学校に合格した女の子の場合
東京学芸大学附属世田谷小学校に進学された女の子のお母様。しかし、悔やんでも悔やみきれない、ある後悔があるそうで…。
ご家族のスペック
・お父様:地方私立医科大学卒、勤務医
・お母様:地方私立大学卒、元銀行員
・お子様:一般的な幼稚園
――お受験をしようと思われたきっかけは何ですか?
「小学校受験を決めたきっかけは、夫の大学の同窓会でした。その大学は、正直そんなに有名な医大ではないんです。夫はそのまま卒業した医大に研修医として残りながら、クリニックの非常勤などをしています。
東大や千葉大、順天堂などに研修医として潜り込み、まるでそれらの大学を卒業した医者であるかのように振舞っているんですよ。同窓会は夫婦で参加するのですが、2浪や3浪、国試浪人した同級生たちが名門大学の研修医を経て、その名門大学の看板を掲げて開業して儲けている姿を見ると、医者のなかの格差社会を目の当たりにした気がしました。
そんななか、そうした“勝ち組”を気取る同級生が“娘を超名門女子校に入れた”と自慢をはじめたんです。これを聞いたとき、私のなかで“ここが争点だ”と思い、“娘を同じ学校、もしくはそれ以上の学校に入れよう!”と、お受験を決意しました」
――お教室にも行かれましたか?
「はい、最初は何もわからなかったので、ネットで調べた『こぐま会』(幼児教育実践研究所)に2歳のときに入会し、その後『ジャック幼児教育研究所』にも入会しました。家庭でも毎日6時間、コツコツと『こぐま会』のテキストを続けた成果もあり、授業では常にトップでした。先生方からも、“縁故がなくても慶應義塾幼稚舎や雙葉小学校を目指していきましょう!”と、太鼓判を押していただいていました」