'19年12月31日から『Netflix(ネットフリックス)』で独占配信されることとなったオリジナルドキュメンタリーシリーズ『ARASHI’s Diary -Voyage-』。嵐が活動休止する本年末までの軌跡を実録するという話題作である。
松本潤がこの作品が配信決定を受け、《20年活動してきた僕らが、2020年末で活動休止するのは何故か。そして、僕らがその時『何を思い、何をしたか』その瞬間を一年間、伝えていきたいと思います》とコメントしているだけあって、ファンからすれば「ネトフリ加入待ったなし」な状態であろう。人気絶頂の彼らがなぜ今年で活動休止してしまうのかは目下、カルロス・ゴーン逃亡の舞台裏よりもよっぽどの関心ごとに違いない。
で、31日に満を持して第1話が公開されたわけだが……内容の何と暗いことよ。その夜、どんなテンションで嵐が出演する『紅白』を見ればいいのかわからないくらいの湿っぽさがそこにはあった。
『Voyage』ではじめて嵐をみた外国人は……
暗い雰囲気のなか、神妙な面持ちのメンバーがそれぞれの20年間を語り出す。
大野智が「会見では(活動休止について)3年前からといっているけど、十何年前だから。これはまぁ、載せられるかは知らないけど」と低いテンションで衝撃発言を放り込んだかと思えば、櫻井翔も「机叩いて怒鳴ったことだってあるし……。そんなことしないように努めてきた我々がね」とこれまたボソボソ声で語る。大晦日にも関わらずファンの気分はグルーミー、年越しそばも残してしまうのではないか。
また、二宮和也が活動休止後に「燃え尽き症候群になりたくない」と言ったかと思えば、直後のカットに櫻井の「燃え尽き症候群になろうとしている」をカブせてきたりと、明らかに意見が食い違っているかのような“不協和音を生じさせる”作りにもなっている。それもあってか、SNS上では年末年始にかけてファンの、
《ネトフリの嵐を観てちょっとメンタル崩壊中につき、低浮上となります……》
《見たいけど見たくない気持ちもあって、やっと……。なんかねー、メンタル整えてみないとダメなやつだゎ》
といった陰気なコメントも飛び交い、“テンションダダ下がり”を隠せない声も多く見られた。今や世界一といってもいい動画サービスの『Netflix』、本作もご多分に漏れず、英語・フランス語ほか、ヘブライ語やアラビア語など28か国語翻訳され、190もの国で配信されている。これで嵐を初めて知った世界の人たちが「ニホンノアイドルハ、ナゼコンナニモ、ナエテイルノデスカー?」となってしまわないか心配だ。それほどまでに彼らの語り口は暗い。