『世界に一つだけの花』は歌えないのか
「香取クンたちの『新しい地図』のファンもいますが、木村クンの熱狂的なファンもいるといいます。ソロで活動するのに、グループの曲にいつまでも縛られる姿を見たくないんですよ」(木村のファン)
振り返れば、'16年末にSMAPが解散してから3年以上がたとうとしている。翌年9月に稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾の3人はジャニーズ事務所を退所。木村と中居正広は残留し、別々の道を歩くことに。それ以来、メンバーがSMAPの曲を歌うことはなかった。
昨年末の『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで! 大晦日年越しスペシャル! 絶対に笑ってはいけない青春ハイスクール24時!』(日本テレビ系)に新しい地図の3人が出演した際には“あの曲”を歌いかけたのだが……。
「少しアレンジされた『世界に一つだけの花』のイントロが流れ、3人がマイクを持って歌う素振りを見せました。しかし、草なぎさんが出演するCM『1本満足バー』の曲を歌って笑いを取って、歌うことなく終わってしまったんです。久しぶりに彼らの歌を聴けると思ったファンからは、“やっぱり3人はまだ歌わせてもらえないんだ…”とガッカリする声があがりましたよ」(レコード会社関係者)
ファンの中には《新しい地図の3人はジャニーズが許可しないから、SMAPの曲を歌うことができないのでは?》という意見もあるが、そういうことはないようだ。
「事務所の許可を取らなくても、営利目的でなければ問題ありません。ライブで1~2曲歌う程度なら、音楽の著作権を管理する『JASRAC』に新しい地図サイドが曲の使用料を払えば、歌うことはできると思いますよ」(同・レコード会社関係者)
批判的な声はあったものの、東京公演は大盛況だった。今後も、木村はソロでの音楽活動に力を入れていくのだろうか。芸能ジャーナリストの佐々木博之氏に話を聞いた。
「今回のライブチケットは540倍という驚異的な倍率で、改めて木村さんの人気の高さがわかりました。多くの観客を動員しましたし、グッズの売り上げもよかったそうです。ジャニーズ事務所も、彼で稼げるという手応えはつかんだはず。来年以降もライブをやる可能性は高いと思います」
ただ、課題もあるという。
「彼のファンはSMAP時代からの人たちがほとんどだと思います。新規のファンを増やすのは難しいので、既存のファンを大切にする必要があります。その点を踏まえれば、SMAPの曲や出演したドラマの主題歌を歌うのは方向性的には正しいと思いますが、自分の持ち歌を増やし、ヒット曲を出さないと毎回、同じ内容のコンサートになってしまいます」(佐々木氏)
ソロツアーは順調なスタートを切ったけど、ファンのやまない“悲鳴”は木村の耳に届いているのだろうか。