数の力で押し切り、お友達は次々に出世
「安倍さんがしたことで、最も許せないのは憲法9条の法解釈を変えて集団的自衛権を合憲とし、自衛隊が専守防衛の枠を超えて武力行使できるようにしたこと。戦争に巻き込まれる国になったんです。大事なことなのに審議を尽くさず数の力で押し切っていく。まさに“独裁政治”です」
と、前出の山井議員。そんな“独裁”は数々の犠牲者を生んできた。
安倍昭恵夫人の関与が囁かれ、国有地が大幅に値引きして売却された森友学園問題。
「籠池夫妻は昭恵さんと出会わなかったら逮捕されなかった。ほかにも赤木俊夫さんという方が犠牲に。彼は財務省近畿財務局の上席国有財産管理者という立場で、文書改ざんを強いられ自殺されました。改ざん前の文書には昭恵夫人の名前が繰り返し出ているのに、安倍さんが国会で“私や妻が関係しているということになれば、間違いなく総理大臣も国会議員も辞める”と言い放ったことが文書改ざんの引き金です」(山井議員)
さらに52年間どの大学も認められなかった獣医学部を新設する『国家戦略特区』の指定について官邸の働きかけがあったとされる加計学園問題。いずれも周囲が安倍首相に“忖度”し、起きたこと。
なぜ安倍首相の“独裁”が続くのか。前出の山井議員は、
「安倍さんの意向に逆らうものは冷遇され、従うものは好待遇を受けるというお友達人事があるからです。
例えば、与党内でも安倍さんに批判的だった溝手(顕正前参院議員)さんは、同じ選挙区に河井案里議員をぶつけられました。河井さんには1億5000万円もの選挙資金が投入され、溝手さんは落選。溝手さんを落としたことで夫の河井克行さんは法務大臣にまで出世しました」
と、お友達優遇人事を批判する。しかも案里議員は、その選挙で公職選挙法違反を疑われ夫は法相を辞任。先日ついに夫妻の秘書が逮捕された。
山井議員は続けて、
「森友問題だって、自殺された赤木さんの上司の佐川局長は出世しています。安倍内閣では安倍さんのほうを向いて嘘をつけば出世できるから、みんな言いなりになる。これまで20年近く議員を務めていますが、こんなに嘘ばかりの内閣は初めて!
お友達議員は大臣にふさわしくなくても次々に出世。口利き問題の甘利明さん、防衛省をあれだけ混乱させた稲田朋美議員も守りました」
ほかにも“お友達記者”の山口敬之氏によるレイプ事件。
「山口氏に逮捕状が出たにもかかわらず官邸の鶴のひと声で取り下げられたと言われています」(全国紙社会部記者)