『PPAP(ペンパイナッポーアッポーペン)』が世界的に大ヒットした「ピコ太郎」も一見、強面(こわもて)と金ピカ衣装で敬遠されそうなキャラだが、これも半濁音のおかげか、不思議と子どもにやさしそうなおじさんに見えてくる。

 また、子どもからの人気が衰えない、小島よしおのギャグ「おっぱっぴー」もまた覚えやすく口にしやすいのかもしれない。

「ギャルタレントの“みちょぱ”さんや“ゆきぽよ”さんも、半濁音が入った名前でピチピチとした若さと元気さ、親しみやすさが伺えます。同じく“ぺこぱ”も、これが“へこは”や“べごば”では人気が出なそうですね。意外と、彼らピコ太郎さんもそうですが、しっかり考えて名前をつけているのかもしれませんね」

時代が求める「半濁音ネーム」

 そして新型コロナウイルスの流行という国難を迎えており、またSNS上での誹謗中傷が問題になっている今だからこそ、世間は「半濁音ネーム」を求めていると山口先生は話す。

「気持ちが落ち込んでいる時は、たくさんの“ぱぴぷぺぽ”を使うと元気になりますし、心が跳ねるような楽しさをもたらしてくれます。今は時代が必要としているのでしょう。“パーン”と跳ね上がるような、躍動感のある言葉をどんどん使っていくと良いのではないでしょうか」

 元気な日本に向かって「時を進めよう」。