“ドル箱”をめぐる争奪戦
「これから各芸能プロダクションにオファーをかける状況ですので、正式な配役が決まるのはまだまだ先のこと。さらに調整や脚本の執筆、監督の選定などもありますから、いくら急いでも公開まで2年はかかるでしょう」(前出・映画配給会社関係者)
製作側にもいろいろな思惑が渦巻いている。
「テレビ局は製作に関わりたいでしょうね。製作委員会に加わることができれば、テレビでの放映権も得られます。映画の宣伝で主要キャストを番組に登場させることができるのも大きいでしょう。製作に関わることで、多くの利益が生まれるのです」(制作会社関係者)
アニメを放送したフジテレビが一見、有利な立場のように見えるが……。
「フジテレビは昨今の業績がよくないことで早々に撤退しました。そもそもアクションマンガの実写化経験が乏しいんです。有力なのはTBSと日テレですね。TBSは『ジョジョの奇妙な冒険』などを手がけていますし、日テレも『るろうに剣心』の実績があります。どちらが製作委員会に名を連ねるのか、自局の強みをアピールしながら激しく争っていますよ」(前出・映画配給会社関係者)
実写化について、マンガを連載していた『週刊少年ジャンプ』編集部に聞くと、
「そういった質問には、いっさいお答えできません」
とのことだった。
社会現象化したアニメの外側では、テレビ局同士の戦いが行われているようだ。