「顔よりもひとりひとりの性格を見て“推し”を見つけるしかない」
AKBやハロープロジェクト、K−POPなど、さまざまなアイドルがデビューしている昨今。「全員同じ顔に見える……」と、困惑する週刊女性読者も多いはず。
「女性アイドルを見分ける方法は、スカートの丈。AKB系はひざ上で坂道シリーズはひざ下、K−POPは、かなり短い丈のスカートやショートパンツをはく傾向があります」
そう話すのは、乃木坂46のファンを公言している徳光正行さんだ。
「ただ、アイドルの見分けがつかない気持ちもわかるんです。今の女性アイドルはビジュアルのレベルが上がっている反面、ひとりひとりの個性が薄まっています。彼女たちが歌っている姿だけを見て推しメン(=応援したいメンバー)を見つけるのは難しいと思いますよ」
では、徳光さんはどのように“推し”を見つけたのだろうか。
「彼女たちの冠番組を見ているうちに、メンバーの個性が見えるようになったんです。そのおかげで、文才があって頭の回転も速い高山一実さんという推しに出会えたんですよ」
たったひとりの推しを見つけたときの喜びは格別。「同じ顔だ」と諦めずに向かい合うと、新たな発見があるかも?
「キャスティングのときは“カブりリスト”を参考にします」
「バラエティー番組でタレントをキャスティングするときの決め手は、“今っぽさ”です」
そう語るのはキー局プロデューサーのKさん。
「今年から視聴率の基準が世帯所属者から個人視聴率に変わり、10代〜30代の若い世代に向けた番組を作るようになりました。キャスティング時は芸能人をカテゴリーに分けたリストを見ながらオファーします。筋肉、若い女の子に人気、顔が濃いなど、カテゴリーはバラエティーに富んでいますね」
制作サイドは、芸能人のキャラカブりリストをキャスティングの参考にしているようだ。
「“若い人に人気”という意味で、最近はYouTuberの起用が増えています。テレビとYouTubeはライバルですが、YouTuberは、チャンネル登録者数やフォロワーの数など、数字が明確なので若者の人気が一目でわかり、企画が通りやすいんです。ただ最近は、人気YouTuberでもトーク力が弱いなど、それぞれの実力が見えてきたので、年明けにはテレビで見なくなる人が出てくるかもしれませんね」
テレビと動画は似て非なるもの。双方の模索は続きそうだ。
《取材・文/大貫未来(清談社)》