《1つの時代が終わった感……》
先日発表された『紅白歌合戦』の出場メンバーに、11年連続、通算12回出場してきたAKB48の名前がなかったことに、SNSでは惜しむ声が相次いだ。
「48グループから乃木坂46など“坂道”と呼ばれるアイドルグループの時代に完全に移行したということでしょう。振り返ってみると、AKB48が“アキバ枠”で初出場した‘07年には、それまで女性アイドルシーンをリードしてきたモーニング娘。の出場が途絶えました。かつてモーニング娘。に起こったことが、今年AKB48に繰り返されたということです。
昨年、日向坂46が初出場を決めて、今年も乃木坂46、櫻坂46を含めて坂道から3組が出場を果たしていますし、AKB48に関してはここ数年、世間的にヒットした楽曲もありませんからね。そういう意味で、大人数の女性アイドルグループは坂道だけで十分と判断されてしまったのかもしれません」(アイドル誌編集者)
新型コロナ禍の影響で
一昨年、『U.S.A.』がブームになり、紅白に返り咲いたDA PUMPや無音ダンスで知られる日本屈指のエンターテイナー・三浦大知は、今年の『輝く!日本レコード大賞』(TBS系)にはノミネートされているものの、共に紅白出場を逃している。
「DA PUMPは『U.S.A,』のときのような勢いこそないものの、新曲『Fantasista~ファンタジスタ~』が“空耳っぽく聞こえる”とネット上でバズり、空耳バージョンのミュージックビデオを作成するなど、反響もあったはずなのですが……。三浦さんも売り上げこそ大ヒットとは呼べないものの、その圧倒的なパフォーマンスが毎回話題になっていたので落選は意外でした。今年はジャニーズ枠が昨年から2組増えて7組になったので、それに押し出されてしまった印象です」(レコード会社関係者)
幅広い世代が見る番組だけに毎回、演歌歌手を楽しみにしていた中高年層の視聴者も多かったが、島津亜矢や丘みどりが残念ながら落選している。
「SNSでは以前から演歌枠が多すぎるという声も多かったので、そういった意見が反映された形です。演歌は地道な営業やイベント回りから人気に火がつくケースが多いのですが、今年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で歌声を披露できる機会が減ってしまったので、演歌のヒット曲が生まれにくい年ではあったと思います。
しかし、演歌が好きな世代はSNSなどで積極的に意見を発信しないので、SNS上で求める声が少ないからといって、演歌枠を減らすのは国民的番組の在り方としては疑問符がつきますね」(同・レコード会社関係者)
また落選組に限らず、「ほとんどの歌手は、落選してもしょうがない理由がある」との声も。
「今年は新型コロナの影響でリリースを控えたアーティストも多かった上、大型フェスなどイベントが軒並み中止に。カバー動画で人気に火がついた『香水』を歌う瑛人さんなど、ネット発でブレイクしたアーティスト以外は、基本的に売り上げを落としています。それだけに、一部の話題になった人以外は“落選理由がある”状態なので、出場を決めたアーティストとこれまで常連だった落選組にそこまで大きな差はないでしょう。番組が15分短縮になったことで、NHK側が泣く泣く落選させた人もいるでしょうから、来年また返り咲く可能性も十分あると思いますよ」(音楽ライター)
残念ながら今年出場を逃したアーティストのファンたちも、落ち込むことはない!?