2020年の日本のコミック売上年間ランキングの結果が、中国のネット上で話題になっている。
桁違いの『鬼滅の刃』に……
中国の動画プラットフォームbilibili(ビリビリ)の微博(ウェイボー)アカウントは30日、オリコンが発表した日本の作品別コミック年間(2019年12月2日~2020年11月30日)売り上げTOP5を紹介。5位は芥見下々の『呪術廻戦』(670万部)、4位は古舘春一の『ハイキュー!!』(721万部)、3位は尾田栄一郎の『ONE PIECE』(770万部)、2位は原泰久の『キングダム』(825万部)。そして、1位は吾峠呼世晴の『鬼滅の刃』(8234万部)で、部数は文字通り「桁違い」となっている。
『鬼滅の刃』は中国でも一部のファンを中心に人気だが、日本でのあまりの勢いには驚いているようで、「数字が一桁違うというのは怖ろしすぎる」「すごすぎでしょ」「タイミングが良かったというのもあるのだろう」「900万部くらいなら鬼滅がすごいってなるけど、8000万部はとんでもない数字。こうなるとufotable(ユーフォーテーブル。『鬼滅の刃』を手掛けたアニメーション制作会社)がすごかったというほかない」などの声が寄せられた。
また、「アニメを見たけど、どうしてこれほどヒットしたのか分からない」というユーザーも散見されたが、これについては「アニメーションが精巧。人間関係が明確で、善悪という対立構図が明確なため理解しやすく、敷居が低いのではまりやすい。人物の描き方が優れていて話題になりやすいこともある。とにかく、普段アニメを見ない人もはまる要素があったからここまでヒットしたんだよ」という声や、「鬼滅はアニメ界を飛び出した。もはや一部の人が見ている作品ではなく、(日本)国民全員が見る作品になっている。こういう状況では、ストーリーの良し悪しなどの分析はもう無意味」という意見も寄せられている。
このほか、「この強さ、怖ろしいほど!劇場版はいつ中国で上映されるかな?」「だから早く劇場版を(中国に)引き入れてくれ!」など、「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」の中国上映を心待ちにするファンの声も目立った。
なお、10月30日から同作が上映されている台湾では、今月15日に興行収入3億6000万台湾ドル(約13億円)に達し、韓国映画『新感染半島 ファイナル・ステージ』を抜いて今年公開された中で最もヒットした映画となった。また、アニメーション映画としてはディズニー映画『アナと雪の女王2』を抜いて過去最高のヒット作となるなど、日本に負けない旋風が巻き起こっている。(翻訳・編集/北田)